Project/Area Number |
18J12160
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials engineering
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内田 勇気 九州大学, 総合理工学府, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 化学気相成長法 / ナノ材料 / 二次元材料 / h-BN / 均一成長 / 触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
六方晶窒化ホウ素(h-BN)の多層膜は原子レベルの平坦性と低極性の光学フォノンを有し、ダングリングボンドフリーであるため、二次元材料のポテンシャルを引き出す理想的な絶縁層として注目を集めている。今後のデバイスなどへの応用に向けて、大面積合成が可能な化学気相成長(CVD)法が期待されている。しかし、多層h-BNの均一成長は現在まで達成されておらず、極めてチャレンジングな課題であった。 そこで本研究では、CVD反応中の固溶・析出過程に着目して、その制御のために単結晶基板上にスパッタリングで製膜したNi-Fe合金を触媒として、多層h-BNの均一成長に取り組んできた。 Ni単体ではほとんどh-BNが成長せず、Fe単体では多層h-BNが得られるものの、その均一性は低かった。一方で、Ni-Fe合金触媒を用いることで、均一な約3 nm厚さの多層h-BN膜が成長していることが光学顕微鏡観察、断面TEM観察、ラマン分光測定等を通じて明らかとなった。これは合金化することで、ホウ素と窒素をバランス良く固溶し、Fe単体で見られるCVD中における触媒の結晶構造変化を抑制したことが要因であると考えられる。また興味深いことに、Ni-Fe合金の結晶方位が多層h-BNの均一成長に強く影響を及ぼしていることも分かった。さらに、得られた多層h-BN上に二次元材料の一つである二硫化タングステン(WS2)を積層させて、フォトルミネッセンス測定を行ったところ、SiO2基板上に堆積したWS2と比較して、発光ピーク強度が10倍以上強く、ピーク半値幅は半分以上小さい値となっていた。従って、合成した多層h-BNは二次元材料の基板として、優れていることが明らかとなった。h-BNは様々な二次元材料の特性を大幅に向上できるため、本研究の成果は、今後の応用研究を大きく促進するものと期待される。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|