Project/Area Number |
18J12184
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional solid state chemistry
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 航 筑波大学, 数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 非平面ポルフィリン / 水素結合 / 酸素還元反応 / 光誘起電子移動反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、サドル型ポルフィリンを基盤とした光酸化還元触媒系の構築を目指し、サドル型ポルフィリンを用い、①可逆的な酸素過酸化水素変換系の開発や、②光触媒的還元反応系の構築、および③水素結合型超分子における光誘起電子移動反応の特性の解明を行った。①では、内部窒素をメチル化したサドル型ポルフィリンを合成し、その2電子還元体と酸素との反応性及び、ポルフィリン自身と過酸化水素の反応性を検討したところ、適切な水素結合サイトを有するポルフィリノイドを用いた場合にのみ、可逆的に酸素-過酸化水素の変換が可能であることを見出した。加えて、両方向の反応について速度論解析を行い、ポルフィリンに過酸化水素が2点で水素結合したポルフィリン-過酸化水素付加体が反応中間体であることを明らかにした。②では、サドル型ポルフィリンを光触媒とした、酸素の2電子還元反応による過酸化水素の生成系を構築することに成功し、高効率高選択的に酸素を過酸化水素に変換できることを見出した。また、この光触媒系の反応機構について、過渡吸収分光法により解析を行い、いずれの反応ステップにおいても電子移動反応が効率よく進行することを明らかにした。③では、サドル型ポルフィリンと酸化還元活性な分子との水素結合型超分子において、電子受容性の高いベンジルビロゲンを用いた場合、外部電子源による還元によって生成したサドル型ポルフィリンの還元体からベンジルビオロゲンへの超分子内電子移動反応が起こることを過渡吸収分光法により明らかにした。これはポルフィリンを用いた水素結合型超分子において、ポルフィリンが電子メディエーターとして機能することを明らかにした初めての例である。 以上のように、ポルフィリンを用いた超分子の電子移動特性および酸化還元反応性を新たに明らかにできたことで、今後ポルフィリン超分子を用いた光触媒系の構築が期待できる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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