ナノダイヤモンド膜を用いた光電変換素子創製に向けた基盤研究
Project/Area Number |
18J12894
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹市 悟志 九州大学, 総合理工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ナノダイヤモンド / 半導体 / 結晶粒界 / 熱伝導率 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年度の研究では,超ナノ微結晶ダイヤモンド/アモルファスカーボン混相(UNCD/a-C)膜の半導体デバイスへの応用に向けて,基礎的な物性である熱伝導率の測定および熱伝導メカニズムの解明に取り組んだ.具体的には,水素化UNCD/a-C膜と非水素化UNCD/a-C膜の熱伝導率測定を行い,構成元素の化学結合構造やUNCD/a-C膜の電気特性に注目して考察を行った. 時間領域サーモリフレクタンス(TDTR)法により結晶粒界におけるフォノン散乱の度合いを表す界面熱コンダクタンスを結晶粒径より算出したところ,水素化UNCD/a-C膜は1010 MW/(m2K),非水素化UNCD/a-C膜は4892 MW/(m2K)と見積もられた.非水素化UNCD/a-C膜の界面熱コンダクタンスは,化学気相成長(CVD)法で作製される一般的なUNCD/a-C膜と同等であるのに対して,水素化UNCD/a-C膜は1/4低い界面熱コンダクタンスを有することが明らかとなった. その理由として以下の2点が考えられる.1つ目は,水素化UNCD/a-C膜ではキャリアの発生源であるsp2炭素の減少によるものである.以前の研究より,水素雰囲気中でUNCD/a-C膜を作製すると,膜作成時に水素イオンの選択的エッチングによりsp2結合の形成が抑制され,膜の電気伝導率が減少することが明らかとなっている.電気伝導率の減少によりエネルギーを持った電子の拡散が抑制され,熱伝導率が減少したと考えられる.2つ目は,結晶粒界中の水素によりフォノン散乱が促進されたためであると考えられる.これまでのUNCD/a-C膜に関する研究において,含有される水素は結晶粒界に優先的に取り込まれることがわかっている.結晶粒界に内包された水素は,粒界部分の密度を低下させることによりフォノン散乱が促進され,その結果,熱伝導率は減少したと考えられる.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)