Project/Area Number |
18J13038
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer/Textile materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
LIU CHANG 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 高分子物性 / 超分子構造 / 複合材料 / 破壊力学 / 伸長結晶化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、静的破壊及び動的疲労抵抗性が大幅に向上した環動高分子複合材料の創成を目的としている。 まず、モデル材料である環動ゲルの環状分子数を減少することで、架橋点のスライドによってむきだされた軸高分子の長さを増加し、伸長結晶化による強靭化に成功した。ゲル中の高分子濃度を増加することで、分子間相互作用を強めることができ、さらに伸長結晶化を促進した。高濃度環動ゲルに対してⅩ線散乱のその場測定を大型放射光施設SPring-8にて行った結果、伸長率の増加とともに結晶構造がらせん状結晶から伸びきり鎖結晶に変化することが明らかになった。また、溶媒に囲まれている高分子網目は高い運動ダイナミクスを持つため、環動ゲルの伸長結晶構造が繰り返し負荷・除荷に応じて周期的に生成・消滅できるといった優れた即時回復性を示すことが分かった。 そして、可逆的結晶構造が環動ゲルの破壊と疲労抵抗性に与える影響を調べた。人工亀裂を入れた環動ゲルが一軸延伸または周期的に負荷・除荷下での亀裂進展の偏向と分岐が観察された。亀裂先端における局所歪みの拡大によって、高分子鎖が優先的に結晶化し、亀裂進展を阻止する効果が確認できた。 さらに、溶媒を含まない環動エラストマーにおいても、ポリロタキサンを架橋剤に使うと、ポリロタキサンの著しい形態変化に伴って、大きな粘性散逸が起こり、その結果として強靭化が実現することを見出した。 環動複合材料の作成について、ナノセルロースを高濃度環動ゲルに充填することで、ゲルの弾性率と破壊靭性を向上に成功した。異方性ナノ粒子と高分子間の相互作用を強めることで、環動ゲルにおける伸長結晶化を促進し、強靭性のさらなる大幅な向上が期待できる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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