光誘起集合ダイナミクスの原理解明と細菌濃度測定への応用
Project/Area Number |
18J13307
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General applied physics
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山本 靖之 大阪府立大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 濃度測定 / 光誘起集合 / レーザー加熱 / マイクロバブル / 細菌 / マランゴニ対流 / 界面活性剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
金薄膜と分散液の固液界面にレーザーを照射すると、照射付近が局所的に加熱されることで単一の気泡と対流が発生し、その気泡の周囲に対流によって輸送された分散質が集合化する(以下、光誘起集合)。本研究では初めに、レーザー照射点における温度の推定法を新たに提案し、それを用いて金薄膜の光熱変換効率や気泡が発生する際の温度、気泡サイズ、対流速度を調べた。 光誘起集合を用いた分散質の濃度測定において、分散質の集合効率(=集合化した分散質数/全分散質数)は測定可能な限界濃度を決める重要な要素である。このため、集合効率の向上を目指していたところ、界面活性剤を分散液に加えることで集合効率が増加することを見出した。そこで、界面活性剤によって変調された光誘起集合における、微粒子や微生物の集合ダイナミクスを、分散質の初期濃度・サイズに対する依存性を中心に調べた(米国化学会ACS Applied Bio Materialsに掲載)。 初期濃度依存性に関しては、低濃度10^4-10^6/mLでは集合効率が一定であるのに対して、中濃度10^6-10^7/mLでは集合効率が増加、高濃度10^7-10^9/mLでは減少した。中濃度での増加に関しては、光誘起集合により気泡と基板の間に集合化した分散質が、淀み領域を拡大したことに起因すると考えられる。一方、高濃度での減少に関しては、気泡周囲の淀み領域が分散質によって埋め尽くされたためと考えられる。 これらの得られた知見を基に、3種類の細菌の濃度を光誘起集合によって推定し、従来の培養法と比較した。その結果、わずか5分間のレーザー照射で推定した濃度が、培養法の結果と良い精度で一致した。培養法が数日を要することを鑑みても、本成果は、細菌濃度測定を高精度かつ迅速に行える革新的な細菌検査技術の基礎を成すものと言える。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)