ビスマスアンチモントポロジカル絶縁体中転位に関する研究
Project/Area Number |
18J13570
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical properties of metals/Metal-base materials
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱崎 拡 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | トポロジカル絶縁体 / 転位 |
Outline of Annual Research Achievements |
育成したビスマスアンチモン単結晶に対し、特殊な伝導状態発現の条件を満たす転位が導入されると考えられる方位に、単軸圧縮により20%程度の塑性変形を施した。比較として、同様の方法によって育成した結晶から、塑性変形を施していない試料、および伝導状態発現の条件を満たさないような転位が導入される方位に変形した試料を作製した。作成した三種類の試料の表面から収束イオンビーム(FIB)によって透過型電子顕微鏡(TEM)観察のための薄膜試料を切り出し、TEM観察を行った。その結果、数マイクロメートルサイズの領域においては、無変形試料中に転位は見つからず塑性変形を施した二種類の試料中には高密度(~10^10 cm^(-2))の転位が導入されていることがわかった。 三種類の試料上の、TEM観察用の薄膜を切り出した領域に隣接する部分から全長10 umほどの試料を切り出し、300~2 Kまでの温度域で電気抵抗測定を行った。その結果、無変形試料においては定量的に先行研究とおおむね一致するような結果が得られた。伝導転位となると考えられる転位が導入された試料においては、無変形の試料と比較して低温部において大きな電気抵抗率の低下(2 Kにおける電気抵抗率は無変形試料の五分の一以下)が見られた。TEM観察結果から、これよりも低い転位密度を有すると考えられる領域から切り出した試料において同様の測定を行ったところ、電気抵抗率の低下の度合いは小さくなった。伝導転位にならないと考えられる転位が導入された試料においては、電気抵抗率の低下は見られず、全温度域において無変形試料よりも高い電気抵抗率を持っていることが分かった。以上は、Bi-Sbトポロジカル絶縁体に塑性変形を施したときの電気抵抗率の変化が、トポロジカルに保護された伝導転位の効果で説明できることを示しており、伝導転位の存在を強く示唆している結果であるといえる。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)