システムへの揺らぎを利用した量子アニーリングの誤り訂正
Project/Area Number |
18J13685
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 光嗣 東京工業大学, 理学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 量子アニーリング |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では, 前年度に引き続き実際の量子アニーリングマシンを量子シミュレータとして用いる研究を行った.
量子アニーリングを物理的に実行して最適化問題を解く量子アニーリングマシンが注目を集めているが, 近年, このマシンを量子ハミルトニアンの平衡状態を実現するシミュレータとして用いる研究が進んでいる. 申請者は量子力学の中でも興味深い現象の一つである, 乱れのある相互作用で発生するGriffiths特異性と呼ばれる物理現象を量子アニーリングマシンで観測する研究を行った.実際に量子アニーリングマシンが理論的に正しい振る舞いをしているかどうかを確認するため, 量子アニーリングマシンが採用しているキメラグラフと呼ばれるグラフ上で量子モンテカルロ法を用いた計算も同時進行で行った.
量子モンテカルロ法を行うことにより, 模型の相転移点等の詳細な性質や, Griffith特異性の存在を確認することができた. キメラグラフ上でのGriffiths特異性の数値計算は過去に例がないため, 新規性があるといえる. また, 実際に量子アニーリングマシンを用いて計算した結果, マシンに由来するノイズの影響は少なからずあるものの量子モンテカルロ法により得られたデータとコンシステントな結果を得ることができた. 実際の量子アニーリングマシンを用いたGriffiths特異性の研究は本研究が初であり, またノイズの多いアニーリングマシンを使用するにあたり申請者が開発したノイズの抑制手法は本研究のみならずアニーリングマシンを用いた全ての用途に使うことができるため, 実運用において役に立つ手法といえる. 以上の成果は論文として現在投稿作業中である.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)