Project/Area Number |
18J14387
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 悠一郎 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | エネルギー地形 / 量子化学計算 / 距離幾何学 / 配置空間 / ルテニウム錯体 / 電子状態理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度開発した距離幾何学に基づく分子構造の探索アルゴリズムは,クラスター分子の構造探索では一定の有用性があることが確かめられた.しかし,有機分子や錯体分子では,その高い自由度がかえって効率的な探索を難しくする傾向にあった. そこで本年度は,錯体分子の化学反応のエネルギー面について,化学反応の少数自由度間の関係性に注目し,その階層構造の理解を目指した.種々のエネルギー面の広域的探索法と量子化学計算を駆使し,ピンサー型ルテニウム錯体における水素発生反応のエネルギー面を探索した.その結果,化学反応のエネルギー面は分子構造のゆらぎに関係する小領域 "superbasin" と,結合の形成および開裂を伴う小領域間の遷移で特徴付けられることを実証した.従来,化学反応は素過程をひと繋ぎにした「エネルギーダイアグラム」の形で理解されることが通例であったが,本研究成果は,従来の考え方の背後にある,新たな物理化学的視点をもたらすものである.この成果は論文投稿中である. また,昨年度末から,環状ペプチドによるイオンの包接現象のエネルギー面の広域探索を通して,分子内および分子内自由度の変化および溶媒の有無によるエネルギー地形の特徴を調べる研究も実施した.この研究は国際共同研究であり,短期の留学を通じてエネルギー地形理論,広域的探索アルゴリズムに対する理解を深めることが出来た.この成果は投稿準備中である. 本年度は分子構造と電子状態の関係性についても研究を実施した.原子間の相互作用を基に電子状態を記述する量子化学計算モデルを開発した.もっとも簡単な有機分子であるCHやメタンなどに適用したが,結合領域における電子状態の特徴に定性的問題があり,さらなる改良が必要である.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)