平滑筋カルシウムマイクロドメインの破綻による病態形成機構の解明
Project/Area Number |
18J15415
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pharmacology in pharmacy
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
佐伯 尚紀 名古屋市立大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ジャンクトフィリン / カルシウムマイクロドメイン / BKチャネル / リアノジン受容体 / TMEM16A / 過活動膀胱 / 平滑筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)膀胱平滑筋Ca2+マイクロドメインを形成するジャンクトフィリン2の機能解析 Ca2+シグナルは、細胞内の特徴的な形態や微小構造に基づいて形成される「Ca2+マイクロドメイン」において選択的に効率良く伝達される。本研究では、細胞膜と小胞体膜の間を架橋することで平滑筋Ca2+マイクロドメインを構築するジャンクトフィリン2(JP2)に着目した。これまで、JP2がBKCaチャネルとリアノジン受容体の機能的連関を促進させることで、平滑筋の筋緊張を抑制的に制御することを明らかにしてきた。 そこで、筋収縮と弛緩に異常をきたす平滑筋病態との関連を調べるため、過活動膀胱(OAB)に着目した。OABモデルマウスとして下部尿路部分閉塞モデル(pBOO)を作製し、自由行動下での排尿頻度が偽手術群と比較して増加することを確認して実験に用いた。pBOOマウスの膀胱平滑筋におけるJP2のmRNAおよびタンパク質発現量を解析した結果、偽手術群と比較して有意に減少することを見出した。 JP2が平滑筋の筋緊張を抑制的に制御することを踏まえると、OABでは膀胱平滑筋の筋緊張制御機構の一部が破綻していることが推測される。 2)Ca2+クロックとイオンチャネルの機能連関による平滑筋ペースメーカーモデルの構築 小胞体からの3型リアノジン受容体(RyR3)を介したCa2+遊離がペースメーカー電位発生と伝播に果たす役割を明らかにするため、Ca2+活性化Cl-チャネル(TMEM16A)を定常発現させたHEK293細胞に、RyR3を発現させて検討を行った。その結果、細胞内Ca2+濃度上昇に同期した膜電位の脱分極が観測され、ペースメーカー様のCa2+クロックとイオンチャネルの機能的な連関を再構築系で再現できた。末梢組織ペースメーカーの分子機構の解明および対象疾患の創薬研究において重要な知見となることが期待される。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)