高度に立体制御されたリビングカチオン重合系の創出と機能性材料への展開
Project/Area Number |
18J20555
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡邉 大展 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 立体特異性重合 / リビング重合 / カチオン重合 / ビニルエーテル / 配位子 / チタン錯体 / 立体規則性 / イソタクチック / TADDOL / 不斉触媒 / 重合触媒 / 結晶性ポリマー / N-ビニルカルバゾール / イソタクチックポリマー / 対アニオン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、酒石酸由来の配位子であるTADDOLとTiCl4を組み合わせたカチオン重合開始剤系(TADDOL/TiCl4系)により、ビニルエーテル(VE)類の立体特異性カチオン重合が進行することを見出した。しかし、そのままではリビング重合との両立は困難であった。そこで本年度は、重合条件や配位子の設計によりVEの立体特異性リビングカチオン重合を目指した。 まず、Ar = PhのTADDOLとTiCl4を組み合わせ、種々の温度や溶媒でイソブチルVE(IBVE)のカチオン重合を検討した。すると、重合温度を従来の-78℃より高温にすることで、分子量が計算値に近く分布の狭いポリマーが生成するようになった。得られたポリマーのNMR測定などから、重合の副反応がほとんど起きていないことが示された。ポリマーの立体規則性は、ジクロロメタン中0℃で重合したものでは一般的なカチオン重合と同程度であったが、ヘキサン中0℃では通常より高い値を示した。こうした結果から、立体特異性重合に有効な本TADDOL/TiCl4系が潜在的にはリビング重合も可能なことが示された。 そこで次に本重合系を用いて、より立体制御に有利な-78℃条件下でもリビング重合との両立を検討した。とくに、TADDOL配位子の高いデザイン性を活かし、TADDOLのAr置換基を設計することで適切なdormant-active平衡を構築できるのではないかと考え、実験を行った。その結果、適切な条件下では、比較的狭い分子量分布を保ったまま重合の進行とともに生成ポリマーの分子量が増大し、立体規則性も高い値を示した。また、Ar置換基の電子的・立体的な性質がリビング重合性と立体規則性に重要であることを明らかにした。このように、VEのカチオン重合において、TADDOL置換基の選択により高い立体特異性とリビング性を両立可能なことを見出した。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(11 results)