Project/Area Number |
18J21562
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松岡 秀樹 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2020: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分子線エピタキシー法 / 二次元物性 / 磁性 / スピン軌道相互作用 / 超伝導 / 超伝導異方性 / 格子ひずみ / ファンデアワールス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「d電子系強相関薄膜・へテロ構造における新奇量子相の開拓」という研究題目において、薄膜をベースにヘテロ構造・デバイスを作製し、新奇量子相を開拓してきた。今年度、特に注力したのはファンデアワールス・ヘテロ構造を対象にした研究である。 グラフェンに代表されるファンデアワールス結晶の超薄膜は良質な二次元物性の発現の場として注目を集めている。中でも、ファンデアワールス結晶を用いた二次元物性研究のさらなる展開として、異なる物質を積層させるファンデアワールス・ヘテロ構造が提案され、極めて興味深い現象が次々と報告され始めている。本研究ではこのファンデアワールス・ヘテロ構造の中で、特に空間反転対称性の破れと強いスピン軌道相互作用に起因したスピン分裂バンドを持つ二次元金属NbSe2と、等方的な強磁性を示す二次元磁性体V5Se8の間で生じる磁気的な相互作用に注目してきた。 今年度は、上記研究において二点の進展があった。一点目は、上記ヘテロ構造に対し放射光実験を適用し磁性の評価を行ったことである。放射光測定、特にXMCDは試料の磁化を元素選択的かつ直接的に評価でき、その詳細を明らかにする上で有効な手法として広く知られている。これまでヘテロ構造試料の磁性評価は輸送特性の議論のみから行っていたが、新たにXMCDによってV原子の磁化を評価することでヘテロ構造内での物質ごとの直接的な磁性評価、さらにはその磁化成分と軌道磁化の評価に成功した。 加えて、本研究の二点目の進展として、もともと非磁性体であったNbSe2がヘテロ構造を通じ磁化し、フェロバレーと呼べる新奇磁性体となっていることが理論計算との対応から明らかになった。この系では、NbSe2というゼーマン型スピン軌道相互作用に起因する特殊なバンド構造を有する金属が磁化した結果、異常ホール効果が不思議な角度依存性を示すことが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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