Project/Area Number |
18J22026
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemical pharmacy
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
二宮 良 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 不斉反応 / 有機触媒 / C-H官能基化 / 位置選択的反応 / 触媒反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に引き続き分子認識型触媒を用いた芳香族臭素化による1,n-ジアリールアルキルアミンの不斉非対称化研究に取り組んだ。以下、詳細について報告する。 前年度に報告した芳香族臭素化による1,1-ジアリールメチルアミンの不斉非対称化の反応機構解析を行った。初めに、基質の有する酸性プロトンの影響を評価した。Nsアミドの窒素を保護した基質を用いた場合、得られるモノブロモ化体はほぼラセミ体となり、片方のフェノール性水酸基を保護した基質を用いて速度論的光学分割を試みた所、そのs値は僅か2.0となった。以上の結果より、立体選択性の発現には基質の有する酸性プロトンのいずれもが必須であることが明らかとなった。次に、触媒及び基質の混合溶液の1H NMR測定を行ったところ、触媒のピロリジノピリジン部位のプロトンについて顕著な高磁場シフトが観測された。触媒がブレンステッド塩基として働くことでカチオン性を帯びたピロリジノピリジン部位と側鎖インドール環とのスタッキングが起こったと想定しており、触媒-基質複合体の形成により触媒の配座が変化し、効果的な不斉誘導が起こる可能性が示唆された。 芳香族臭素化による1,3-ジアリールプロピルアミンの不斉非対称化については、立体選択性の向上を目的として触媒検討を行った。その結果、単純な脂肪鎖アミドを側鎖として有する触媒を用いた際に立体選択性が向上することを見出した。また、見出した触媒を用いて基質一般性を検討した所、フェノールオルト位にアルキル基を有する基質に対して高い立体選択性で臭素化が進行した。プロキラル炭素から遠隔位を反応点とする不斉非対称化は方法論の確立されていない未開拓な分野であるが、以上の結果により分子認識型触媒を用いる手法が遠隔位不斉非対称化の有力な方法論となり得ることを示せたと考えている。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|