第一原理分子動力学法によるカーボンナノチューブ生成初期過程の解明
Project/Area Number |
18J22727
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福原 智 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | カーボンナノチューブ / metadynamics / 分子動力学 / 自由エネルギー / 第一原理分子動力学 / 加速分子動力学 / 触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は,Metadynamics法によってナノ粒子触媒からの炭素原子析出過程を解析し,炭素原子濃度の増加によって,析出状態の自由エネルギーが安定になること,活性化自由エネルギーが小さくなることを明らかにし,論文として出版した.解析には令和元年度にベルギーアントワープ大学・化学科・Erik Neyts准教授グループ滞在中に開発した手法を用いた. さらに,炭素原子析出過程を解析する手法を拡張し,カーボンナノチューブの初期構造であるCap構造形成過程を解析する手法を開発し,Cap構造が高温で自由エネルギー的に安定となることを明らかにした.自由エネルギーの計算にはCap構造の形成と消失を繰り返す計算が必要であるが,時間スケールがナノ秒程度に限られる通常の分子動力学では難しく,適切な反応座標を設定したMetadynamicsを用いた本手法ならではの成果である.特に,炭素原子が高濃度でナノ粒子上に存在するときにはネットワーク形成そのものよりも,Cap構造が触媒からLift-offする過程に自由エネルギー障壁があることを解明できたのは,自由エネルギー解析による成果である. また,第一原理分子動力学による炭素源分子の解離過程解析,加速分子動力学による炭素原子拡散過程解析,Metadynamicsによる炭素組織形成過程解析と,発展的な分子動力学を用いてカーボンナノチューブ形成過程の一連のプロセスを熱力学および動力学起源を原子スケールの立場から明らかにしたこれまでの研究を博士論文として総括した.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)