Project/Area Number |
18J23316
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
河原 美彩子 東京女子大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 多感覚知覚 / 情動 / 感情 / 文化差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,顔と声による多感覚感情認知における文化差が,多感覚的な感情の表示規則及び解読規則の文化差に起因する可能性を検討した。令和2年度にCOVID-19に伴い実験が中断されたため,特別研究員の採用を一時中断し,採用期間を令和3年9月末までに変更した。令和3年度は前年度に引き続き,上記の目的に伴い実施した2つの実験データの解析を行った。
(1)感情表出と知覚の関連 シナリオ呈示した感情喚起場面において表出された日本人とオランダ人の音声及び表情の収録データについて,音響解析とFACSを用いた表情解析を行った。その結果,怒り喚起場面で文化差がみられ,日本人は他者の前では怒り顔の表出が低減し,喜び顔が生起しやすい一方,オランダ人ではこうした顔による感情の隠蔽はみられなかった。同じ参加者に実施した感情認知課題では,日本人はオランダ人よりも声優位性が高かった。そのため,多感覚的な感情の表示規則と解読規則はそれぞれ文化の影響を受け,日本人は顔で隠された感情を声から解読しようとするために声優位性が高くなる可能性が示唆された。しかし,感情表出様式と認知様式との直接的な関連は個人内ではみられず,両者の対応関係については今後さらに検討が必要である。 (2)注視パターンが多感覚感情認知に及ぼす影響 感情認知における日本人の高い声優位性が注視パターンの影響を受けているかを検討するため,感情認知課題実施中の実験参加者の視線を刺激話者の目または口に誘導する実験を,昨年度日本人に実施した。この実験データの解析を行った結果,日本人は感情表出者の目領域と口領域のどちらを注視した場合でも高い声優位性が維持されていた。この結果は,注視パターンと感情認知における声優位性に関連はみられないことを示唆しており,多感覚感情認知における文化差は,感情表出者の顔に対する注視部位の影響を直接的には受けていない可能性が示された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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