Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、治療共同体モデルの汎用性の向上およびTCエンカウンター・グループの効果に影響を及ぼす要因を明らかにすることと目的とし、研究①:民間回復施設等における補助教材の導入と改善、研究②:治療共同体研究会および研修の継続開催による人材育成、研究③:治療共同体モデルの導入希望施設に対するワークショップ開催による普及、研究④:これまでの研究で実施した質問紙調査による効果測定の調査デザインに修正を加えた実施、研究⑤:グループ内での個別の変容を理解することを目的としたインタビュー調査を実施してきた。 補助教材の導入と改善では、民間回復支援施設に加え医療機関等で活用が始まり、重複障害のある利用者や通所施設での有用感が確認されている(研究①)。治療共同体研究会は5回開催し(56名延べ104名参加)、TCエンカウンター・グループ研修(参加者55名)、鳥取県薬物依存層支援拠点機関事業での研修、また、民間回復支援施設にて導入ワークショップを開催した(研究②③)。特に多領域からの参加者が増加していることを鑑み、治療共同体モデルの汎用性について検討することを目的に、米国アリゾナ州の治療共同体Amityにてフィールドワークを実施した。 質問紙調査による効果測定では、これまでの前後調査に加え、グループ導入準備期間中の施設を対照群と設定し、二群間比較を実施した。基本属性変数について傾向スコアによるマッチングを実施し(介入群20名、対照群20名)、ベースラインからFU6ヶ月の自己実現尺度得点変化について検証した結果、介入群では総得点(p=0.039,r=0.46)及び下位尺度「率直さ」(p=0.040,r=0.46)において有意に得点が上昇していた。介入群では精神的健康度が高まっていることが示唆され、治療共同体エンカウンター・グループ自体の効果について支持する1つの結果であると考えられる。
|