プラトンによる魂の原的把握についての問答法的・国際的研究
Project/Area Number |
18K00004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
荻原 理 東北大学, 文学研究科, 教授 (00344630)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | プラトン / 魂 / 古代哲学 / 幸福 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.主要業績は "The 'suspicion and fear' of the sophist: Plato's SOPHIST 267e8-268a10" と題する研究である。プラトン『ソフィスト』の最終定義で、ソフィストが自身の無知の多大なる *疑念と恐れ* を持つとされることが含意する魂論を解明した。 1A.この論文を2022年7月18-22日、米国ジョージア大学にて開催の第XIII回国際プラトン学会大会のparallel sessionで口頭発表した。 1B.同大会での発表の選抜論文集の選抜審査のために、(大会で得たコメントも踏まえて)発表原稿を改訂し、2023年1月1日に提出した。 2.2022年11月刊『MORALIA』29号に「『信の哲学』における信の根源性をめぐって――マクダウェルの道徳的心理学を念頭に措きながら」と題する論文を発表した。パウロの魂論をアリストテレスの魂論と突き合わせる千葉惠『信の哲学』を、ひとつにはアリストテレス-マクダウェル的視点(フロネーシスを人柄としての徳とほぼ同一視)から検討した。 3.2022年11月5-6日、バルセロナのPempeu Fabra大学にてハイブリッド開催の学会 'Feeling, Rationality and Morality: East and West'にオンライン参加し、 "Omori Shozo's 'Scene-emotions (fujo) and Emotions'" と題する発表を行ない、大森荘蔵「風情と感情」における〈感情とは認識である〉とする特異な見解を検討した。 4.2023年3月刊『東北大学文学研究科研究年報』LXXII巻に「ユング『変容の象徴』、とくにミラーに対する分析をめぐる些細な覚書」と題する論文を発表し、リビドーの力動性、意識統合の条件等に着目するユング心理学の一角を論じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は前年度が最終年度の予定だったが、コロナ禍の影響で研究の進捗が遅れ、本年度も継続することにした。 本年度、本研究の主要業績となる研究 "The 'suspicion and fear' of the sophist: Plato's SOPHIST 267e8-268a10" はおおむね順調に進展した。斯学の代表的な国際学会である国際プラトン学会(International Plato Society)の大会(Symposium Platonicum)にて口頭発表を行ない、第一線の研究者らから様々の有益なコメントを受けた(2022年7月、米国アセンズ)。さらに、それらのコメントを踏まえもして発表原稿をかなりの程度改訂した論文を、大会発表の選抜論文集に投稿した(2023年1月)。 それ以外にも、論文や学会発表の形で、アリストテレス‐マクダウェル、大森荘蔵、ユングに即しつつ、魂の原的把握をめぐり、プラトンとの重要な参照点の考察を深めることができた。 だが、"The 'suspicion and fear' of the sophist" の研究はいまだ完成に至っていない。ひとつには、大会発表の選抜論文集の採否の通知をまだ受けておらず(2022年8月上旬の時点では、2023年3月中頃までに通知がなされる予定だったが、後、投稿の締切を遅らせたことにより、採否の通知も遅れている)、そのため、採用の場合の最終改稿について、また、不採用の場合の、改稿のうえでの別媒体への投稿について、方針を立てられずにいる。 加えて、すでに得られた知見を、魂/身体(ソーマ)の対比という点から、とくに『ソフィスト』『政治家』『ピレボス』『ティマイオス』『法律』に即して展開する見通しを得つつある。その展開が本研究の仕上げの意味をもつことが期待される。 そこで本研究をさらに次年度まで継続することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度こそは最終年度である。 本研究の主要業績となる研究 "The 'suspicion and fear' of the sophist: Plato's SOPHIST 267e8-268a10" は、論文原稿を国際プラトン学会大会発表の選抜論文集に投稿中であり、一方で、採用と決まれば、入稿前の最終改訂を行ない、他方で、不採用となれば、別媒体(海外の雑誌を考えている)に投稿すべく改稿を行なう。 また、本研究を通じて得られた知見を、魂とソーマ(身体・物体)との対比という点から、とくに後期対話篇(『ソフィスト』『政治家』『ピレボス』『ティマイオス』『法律』)に即して展開する。その展開は本研究の仕上げとしての意味をもつことが期待される。2023年10月頃にカリフォルニア大学バークレイ校の古典学部で講演を行なう予定であり、件の展開を発表する場として活用する予定である。
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Report
(5 results)
Research Products
(22 results)
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[Book] Plato's PHILEBUS: A Philosophical Discussion2019
Author(s)
Paolo Crivelli, Pierre Destrée, Panos Dimas, Mary Louise Gill, Verity Harte, Russell E. Jones, Sean Kelsey, Gabriel Lear, Hendrik Lorenz, Susan Sauvé Meyer, Jessica Moss, Satoshi Ogihara, Giles Pearson, Spyros Rangos, Katja Maria Vogt, and James Warren
Total Pages
304
Publisher
Oxford University Press
ISBN
9780198803386
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