現代諸学にまつわる問題解決のためにクザーヌスの「無学者の思想」を活用する試み
Project/Area Number |
18K00021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | Bunri University of Hospitality (2022) Toho Gakuen School of Music (2018-2021) |
Principal Investigator |
八巻 和彦 西武文理大学, 未登録, 学長 (10108003)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 専門家 / 非専門家 / 素人 / 哲学者 / ポスト・ノーマル・サイエンス / profession / expert / 反ワクチン運動 / 反知性主義 / 免許・資格 / 日本学術会議 / 大学 / 無学者 / 無学者の思想 / 新人世 / 壮大な無責任状態 / パンデミック / 持続可能性 / Anthoropocene / 自然科学 / テクノロジー / 驚き / クザーヌス / 現代諸科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究は、研究課題に関わる書物を読みながら、自身の考察を深めることが主たるものとなった。その関係書籍を購入が、主たる研究経費の使途となった。購入した書籍のうちの一冊に『「専門家」とは何か』(村上陽一郎編、晶文社刊)という2022年10月に(すなわち本研究計画の実施以降に)刊行されたものがあるが、ここで展開されている議論は、自身の関心と大いに重なるところがあり、意を強くしている。 とりわけ、同書所収の小林傳司氏の「社会と科学をつなぐ新しい「専門家」」という論文における「哲学者はまさに「媒介の専門家」にふさわしいはずである」という指摘にはおおいに共感する。2023年度の研究においては、小林氏と意見交換をする機会を得たく考えている。 同時に、福島原発事故により生成された「汚染水」(処理水)の海中放出問題に典型的に見られるような、「専門家」の見解に対する国内外の「素人・非専門家」の容易に解消されない不信感の根強い存続に、本研究課題の本質と関わる問題性が典型的に現れていることに気づかされて、本研究課題の存在意義を改めて認識している。 依然として解決を見ていない学術会議の「改革」問題も、本研究課題の視程に入っているが、研究者自身の立場に立つ理解の弱さに見られる日本社会の問題性もさらに考察する。 本年度もコロナ禍のために、海外はもとより、国内での移動が制限されたゆえに、他大学の研究者との交流が制限されたのは残念であった。2023年度においては、COVID19が第5類とされたので、国内ならびに海外との研究者との意見交換の機会を増やすことが容易になるものと期待している。 2023年9月下旬に、関心を同じくする内外の研究者と共に、本研究課題に関わる小さな研究会を開催できないか、目下、検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍により、他の研究者との意見交換が実施しにくかったこと。 研究代表者自身の学長職による多忙。
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Strategy for Future Research Activity |
関心を共にする内外の研究者との交流の機会を増やす。 その為に、2023年9月下旬に小さな研究会を実施する予定である。 その際には、当然のことながら、研究代表者自身の現在までの研究到達点をまとめた研究発表を行う。 この研究会の成果を一書としてまとめて公刊する。
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Report
(5 results)
Research Products
(18 results)