Hybrid Genres and Synesthesia. Interaction between Modern Literature and Painting
Project/Area Number |
18K00479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02040:European literature-related
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
Emde Franz 山口大学, 人文学部, 名誉教授 (00209157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 恵 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00293001)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | synaesthesia / painting / hybrid genre / 絵画の詩学 / 文学の絵画性 / テキスチュアリティ / 共感覚 / ジャンルの混交 / 文学の絵画性 絵画の詩学 / メディア間の表現 / 作品分析 / インターメディアリティ / ローベルト・ヴァルザー論 / パウル・クレー論 / 翻訳 / 表象論 / 絵画と文学の相乗効果 / 翻訳論 / 表現の多様性 / 感覚描写 / 認識とアイデンティティー / 「語る」と「描く」 / 絵画と文学の交差点 / 映画手法と映像表現 / 文学と絵画 / 絵像と詩学的表現 / 比較文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトの一環として日本独文学会秋季大会(2022年10月8日・9日)にて「絵画、テクスト、テクスチャー:パウル・クレーとローベルト・ヴァルザーをメディア横断的に読み解く」をテーマとしてドイツ語によるオンライン国際シンポジウムを実施した。発表者は、スイス在住の研究協力者2名、ベルンの「ローベルト・ヴァルザー・センター」館長レート・ゾルクと「パウル・クレー・センター」の柿沼万里江がベルン市とチューリヒ市から参加し、日本からは山口大学のエムデ、東京学芸大学の若林恵、および研究協力者の明治大学の新本史斉が参加した。 シンポジウム以外の作業についても、本プロジェクトは、オンライン遠隔会議によって綿密に連絡をとりながら、上記のメンバーが精力的に個々の研究を促進し、研究論文を刊行していく形で準備を進めることで、全体的に成果を出すことができた。 パウル・クレー・センター研究員の柿沼は、若林の招聘により、学習院大学や東京学芸大学で開催されたオンラインや対面の公開講演会を行い、クレーの晩年の創作の芸術的・政治的意義やメディア横断的創造について論じた。同時に本プロジェクトの次の段階の準備として専門の研究者や各地の美術館関係者と打ち合わせを行った。新本はローベルト・ヴァルザーの作品におけるジャンルの混淆について、英詩分野に関わる研究雑誌に研究論文を執筆した。エムデは2022年6月24日-29日、グルジアのトビリシで開催された国際比較文学大会(ICLA)で研究成果を発表した。その後、エムデは引き続きドイツとスイスにて情報収集と打ち合わせを行い、ベルリン自由大学の附属図書館やベルンのパウル・クレー研究センターの資料館で資料収集を行った。 年度全体を通して、本プロジェクト推進のため、スイスと日本のメンバーとの間では、定期的にオンラインによるミーティングを継続して行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
元来はスイスの研究協力者3名を日本に招聘し、各地で講演やシンポジウムを開催する予定であったため、前年度から準備に入り、入国など諸手続きの書類作成に努めたが、新型コロナ感染防止対策に伴う水際対策により、一定期間の隔離の設定など様々な障害が予想され、対面による実施は極めて困難との結論に至った。これにより計画の遅れが生じ、プロジェクトの延長が必要となった。 参加を予定していた日本独文学会秋季大会も完全なオンライン開催となり、本シンポジウムの開催形態もそれに対応するものとなった。日本独文学会の担当者の協力も得て、ヨーロッパとの時差などに配慮してもらい、結果として有意義な国際シンポジウムを実施することができた。聴衆や参加者はおおよそ35人で、ディスカッションもスイス在住の研究者数名が加わり、非常に活発なものとなり、学会参加者からは好意的な評価が得られている。シンポジウム発表者5名は口頭発表を研究論文に仕上げ、2023年度に学会叢書としてオンライン出版すべく作業を進めている。 エムデの海外出張についても、新型コロナ感染状況によりもろもろの手続きに通常よりも時間がかかり、発表そのものは計画通りに進んだが、論文を掲載する雑誌の発行は2023年度中となる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、これまでの共同研究の集大成として、シンポジウムでの発表と議論に基づいたオンライン研究叢書の刊行を予定している。 また、研究代表者エムデのICLAでの発表も当該年度に刊行予定である。 加えて、本プロジェクトの延長上に想定されうる新たな研究計画について議論すべく、オンラインによる定期ミーティングも継続して行っていく。 具体的には、次段階においては文化的、社会的背景の分析にまで射程を広げる計画である。作家ローベルト・ヴァルザーの実兄で画家・挿絵画家・舞台美術家のカール・ヴァルザー(1877-1943)や当時の文化産業を視野に入れることを考えている。兄カールは1908年に作家ベルンハルト・ケラーマン(1879-1951)と共に日本を訪れ、各地で絵画やスケッチを作成し、のちにケラーマンは日本紀行の成果として書籍2冊(「日本での散歩」(1910年、カッシーラ出版)と「さっさよやっさ」(1911、モンズ出版)を刊行した。ケラーマンは当時のベストセラー作家で『トンネル』というサイエンス・フィクション小説は100万部が売れ、繰り返し映画化もされている(1915年、1933年、1935年)。当時の売れっ子の文化人2名が出版社によって派遣され、そのコラボレーションによって同時代の日本の事情をヨーロッパに伝えることになった経緯は、文化交流的観点からも非常に興味深いものである。今後の研究の一つの可能性として、この事例にも基づきつつ、当時のヨーロッパにおける日本への関心の高さ、オリエンタリズム的事業の経済効果などと、芸術創造の生産的関係を分析することも視野に入れている。その一環として、現在、日本国内での「カール・ヴァルザー展」の企画が進行中である。パウル・クレー・センター研究員の柿沼は、すでに日本各地の美術館関係者および文化交流研究者との連携体制を整えている。
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Report
(5 results)
Research Products
(88 results)
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[Book] 絵画の前で2021
Author(s)
若林恵、ローベルト・ヴァルザー
Total Pages
172
Publisher
鳥影社
ISBN
9784862658548
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