Project/Area Number |
18K00676
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02080:English linguistics-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
毛利 史生 福岡大学, 人文学部, 教授 (40341490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 磊 福岡大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40614475)
T・J Cross 福岡大学, 人文学部, 教授 (30289516)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 部分構文 / 複数化 / メタ知識 / 含意計算 / L2英語習得 / 不定数量詞構文 / 部分構造 / インターフェイス研究 / L1転移 / 定性 / 類別詞 / 中間言語 / 数詞 / 言語の個別性 / 言語の普遍性 / 文法構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
部分構文(例 two of the students)に関するL2日本人英語学習者の習得状況の調査を実施した。部分構文にかかる制約はofの左右の名詞(左側は数+空のNPと仮定)にも課されるが、調査結果では、左側の名詞(外部名詞)に課される制約の習得に困難が観察された。また、今回の実験は、大学生で英検レベル2級(一部、準2級取得のみ)取得の対象者であったが、部分構文の十分な習得状況には至っていないことを報告している。研究成果は『福岡大学人文論叢(第55巻第1号)』にて報告している。 また同時に、日本人英語学習者の英語の複数解釈の調査にも従事した。日本語の裸名詞は単複の弁別がないため、一定数の学習者に名詞の誤用が散見される。他方、日本語にも「たち」による名詞の複数化、さらには「山々」「神々」といった名詞の繰り返しによる複数名詞(redeplicated nouns)が存在しており、日本人母国語話者も「複数化」の概念は有している。しかも、英語の複数名詞の複数解釈同様、語彙的に内在された複数解釈ではなく、含意計算によって導出されることも指摘されている。とは言え、あくまでも「随意的」な現象であるが故に、英語の名詞句とは体系的に大きくことなる。現時点では、英語の複数名詞とは異なる、日本語複数表現のメタ知識について詳細に分析している最中である。令和6年度には、研究成果を公開できる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
部分構造の論文と同時に、日本人英語話者の複数表現のメタ知識について分析を行っていた。まずは、理論を構築し、学会発表の機会で新たな知見による肉付けを目指していた。しかしながら、予定していた学会発表で採択されず、理論の見直しを余儀なくされた。その点において予定より進捗状況が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
日本人英語学習者の複数化に対するメタ知識を調査していく。日本人英語学習者の英文誤用の一つに名詞の誤用がある。日本語にも「たち」による名詞の複数化、さらには「山々」「神々」といった名詞の繰り返しによる複数名詞(redeplicated nouns)が存在しており、日本人母国語話者も「複数化」の概念は有しているはずである。ただ、「随意的」な現象であるが故に、英語の名詞句とは体系的に大きくことなる。まずは、英語の複数名詞とは異なる、日本語複数表現のメタ知識について詳細に分析していく。 さらには、日本語の量化表現、特に量化詞と名詞の語順から(「ほとんどのバナナ」対「バナナほとんど」等)観察される解釈の相違を指摘し、日本語の量化詞表現に対する理論的構築を目指す。特に日本語の名詞の半束構造の最小単位が原子(atom)という分析を否定し、Sudo(2023)やRothstein(2017)等で主張されている相対的な原子性(relative atomicity)の可能性を従来とは異なる視点から追及していきたい。
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