1970年代~80年代の消費者運動の再編成過程に関する実証的研究
Project/Area Number |
18K00946
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Nihon University (2021-2022) National Museum of Japanese History (2018-2020) |
Principal Investigator |
原山 浩介 日本大学, 法学部, 教授 (50413894)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 食糧管理法 / 有機農業 / 消費者運動 / 市民運動 / 革新 / 公害 / 食料管理法 / 資本主義 / 国民経済 / 生活協同組合 / 琵琶湖 / 環境問題 / 地域社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、年度後半になってから聞き取り調査・資料調査を行うことに支障が少なくなったことから、北海道における資料調査と、関西における聞き取り調査を行った。 北海道労働資料センターでは、総評およびその周辺団体の資料のうち、とりわけ食管制度に関わって結成された「食管連」(食管制度を守る全国会議)関連資料を中心に調査を行った。同団体に関わる資料は管見の限りではあまり残されていないなかで、同センターにはまとまって所蔵があることがわかり、調査を実施した。同団体については、2021年度の学会報告、および同報告を土台とした今年度の論文のなかで言及しているが、この調査によって、農民運動と消費者運動の連動と、そこに介在した労働運動の役割を具体的に示す資料を入手することができた。詳細な分析にはさらなる時間を要するが、これまでの暫定的な整理を踏まえると、すでに発表した論文等に付加する形で、コメをめぐる、国内自給が達成されて以降の世論形成過程を示すことにつながると考えている。 その一方で、関西では、1970年代以降の消費者運動/市民運動に内在した革新陣営内部の対立をめぐる聞き取り調査を行った。この問題については、資料から読み取ることができる範囲で、既に論文で触れたところである。革新陣営の内情を主題とした執筆は現在のところ計画していないが、社会運動の編成をめぐる構造的な把握を行うための前提として、ひとまずは次年度の調査、そして今後の研究の取りまとめに資するものと考えている。 また、以上のほか、主に前年度までの調査等を土台として、今年度は食と消費に関わる論文を2本執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナの感染拡大のなかで、現地調査や資料調査を思うように進めることができていなかったが、今年度はその遅れを挽回し、これまでの手元資料、および近隣で入手可能な資料に根差した研究を土台にしながら、資料調査と聞き取り調査に踏み込むことができた。これにより、次年度にさらに踏み込んだ調査を実施する前提を作ることになったと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終的な到達目標を単著の執筆とし、本プロジェクトの期間に執筆した論文等の内容を再検討しながら執筆構想をまとめる。そこでは、消費社会そのものの性格の変容過程に着目し、消費者運動がそれぞれの状況においてどのような位置を占めたのかを明らかにしながら、21世紀以降の展開を視野に入れた消費社会史・消費者運動史をまとめていくことを目指す。次年度は最終年度に当たるため、そのゴールを踏まえながら資料調査・聞き取り調査、およびその分析を行うこととする。
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Report
(5 results)
Research Products
(9 results)