Cultural evolutionary approach on the ethnic conflict among pastoral societies in East Africa.
Project/Area Number |
18K01162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
曽我 亨 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (00263062)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 民族対立 / 文化進化論 / 文化係留型ゲーム / ジレンマ / 牧畜社会 / 東アフリカ / 文化繋留型ゲーム / 紛争 / 文化繋留 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、エチオピア国において新型コロナ感染症が収束しなかったことに加え、調査地域であるオロミア州西グジ地域の危険度がレベル4に引き上げられたことが原因で、エチオピア国における現地調査を実施することができなかった。研究計画にも大きな遅延が生じている。 その中でも、国内で行える調査として、以下の3点を行った。 (1)エチオピア国における政治状況に関する情報収集を、BBC, CNN, Al Jazeeraの報道をもとに行った。令和2年より、政府軍とティグレ人民解放戦線TPLFが戦闘を繰り広げてきたが、反政府民族団体9派による同盟が成立し、エチオピア南部からオロモ開放戦線OLFが進軍するなど、政府軍への攻勢を強めた。令和4年からは、オロミア州政府と連邦政府の掃討作戦が始まり、オロモ解放戦線との武力衝突や民間人の殺害が起きている。こうした紛争について網羅的にデータを収集した。 (2)ボラナ県周辺における、ローカルな民族紛争や殺人などの記録収集を継続した。これは現地の調査協力者2名によって実施され、電話によって定期的に収集状況の確認をおこなったが、情報の集計まではできなかった。 (3)文献を用いて文化進化論への理解を深めた。引き続き、現地の状況に合致するように公共財ゲームを改良する可能性を検討した。しかし、調査地域での武力衝突や民間人の殺害がおきている状況を考えると、オロモ解放戦線を支持する民族と、オロミア州政府を支持する民族の間の緊張が高まっていると予想され、この状況下では、他民族への非寛容、自民族への利他性が高まる一方、他民族への寛容性や、自他の民族を問わない利己性は低下すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績にも記したように、新型コロナ感染症が収束しなかったことと、エチオピア国における紛争により、令和4年度も現地調査を実施することができなかった。いくつかの点で研究をすすめたが、本研究は、現地調査を中心とする研究計画をたてていたことから、遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究については調査期間を1年延長した。令和4年の後半からエチオピア国の新型コロナ感染症の流行状況は、落ち着きを見せ始めており、地域によっては調査を再開することが可能である。一方、調査地で頻発している紛争については予断を許さないが、現地での調査協力者をエチオピア国の安全な地域に招くことで、ボラナ県周辺におけるローカルな民族紛争や殺人の記録については回収できる見込みである。一方、公共財ゲームについては、調査地の治安が悪いことから、令和5年度も実施は難しいと予想される。この点については、インフォーマントへのインタビュー等によって代替のデータを取得する計画である。
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Report
(5 results)
Research Products
(8 results)
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[Book] 遊牧の思想2019
Author(s)
曽我亨(太田至・曽我亨 共編)
Total Pages
376
Publisher
昭和堂
ISBN
4812218241
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