Project/Area Number |
18K02031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
安藤 由美 琉球大学, 人文社会学部, 非常勤講師 (60232104)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2018: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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Keywords | ライフコース / 家族 / 戦争体験 / 沖縄 / 沖縄戦 / コーホート / 戦争 |
Outline of Annual Research Achievements |
住民の大半が沖縄戦による家族員喪失を経験した沖縄社会において、そうした集合的な経験が戦後の家族の発達、家族観の形成にどのような痕跡を残したかという問題の答えを探るために、沖縄戦で親と死別した人びとが戦後歩んだライフコースに関する質的面接調査を行い、家族キャリアの記述分析を行うのが本研究の目的であり、調査対象は研究代表者が過去に実施したライフコース調査研究において標本となった、大正および昭和期生れの対象者の子ども世代(終戦前に出生)にターゲットを定めた。 しかしながら、当初の計画通りに追跡調査の対象者を確保できなかったので、新たに別の方法で対象者を得て回顧的な研究デザインに変更する計画に変更することとしたが、やはり令和3年度と同様、新型コロナ感染症拡大のため、調査活動は行なえなかった。そこで、戦争体験がその後のライフコースに及ぼす影響を定式化するための理論枠組、概念、仮説を、あらためて先行研究を元に整理する作業にとどまった。 このような、いわば座学の作業を通じて、一般的に親などの定位家族あるいはそれに相当するような近しい親族との死別の、その後の人生への影響は、死別のタイミング、とりわけ幼少期や児童期といった、ライフステージ(あるいは発達段階)によって異なること、加えて、それはまた、死別を経験した社会歴史的文脈によっても特徴づけられることが、先行研究によって明らかにされていることが確認できた。それをふまえて、本研究課題において、こうした知見を理論枠組み、概念、仮説に組み込む必要性とその戦略について検討した。また、個人の人生を長期的に追跡調査するための方法についても、同様の縦断的調査を行った先行研究をあたり、そのノウハウを参考にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予定していた研究の方法は、対象者(主に高齢者が中心)に直接会い、対面で聞き取りを行うものであったので、新型コロナ感染リスクに鑑み、調査活動を控えざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症の状況はかなり改善してきていること、また、同感染症が令和5年5月以降、5類に移行するので、当初から計画していた、高齢者へのインタビュー調査は実行できると見込んでいる。早い時期に調査を開始し、インタビューデータをまとめることを今年度の目標としたい。 その一方で、引き続き、戦争体験がその後のライフコースに及ぼす影響を定式化するための理論枠組、概念、仮説を、あらためて先行研究を元に整理する作業も継続する。
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