小学校体育科の学習可能性を保障する運動アナロゴンによる低学年領域の体系化
Project/Area Number |
18K02661
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
渡辺 敏明 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (90220904)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 学校体育 / 小学校体育科 / スポーツ運動学(発生運動学) / 運動アナロゴン / 促発指導 / 動感 / 体つくりの運動遊び / 運動遊び / スポーツ運動学(発生運動学) / 体つくり運動 / スポーツ運動学 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は,これまでになくコロナ禍によって子どもたちの体力が大幅に低下している状況(怪我の増加や,すぐに疲れてしまう等)が見られ,加えて体育活動をするにあたって早い時期から熱中症対策に取り組まなければならなかったことから,体育活動のあり方そのものを考えなければならない状況であったといえる。そのような状況の中,主に低学年児童を対象としたN県子どもの体力向上支援事業(小学校16会場)において,研究者が構成した低学年運動遊びプログラムを実践した。このプログラムは,低学年領域の体系的な運動遊びを構想したものの中から新しい生活様式を踏まえた運動遊びとなるよう選択・修正して構成したものである(主に体つくりの運動遊び)。実践では研究者が授業者となり,児童が運動遊びに取り組む様子をVTR撮影した。それに基づいて,各運動遊びで出現する動き方,各運動遊びに取り組む児童の様相,運動構成の適切性等について観察分析を実施した。加えて,参加した児童及び教師を対象として質問紙調査を実施した。なお,教師への質問項目は昨年度までのものから項目を大きく改善した。 観察分析と質問紙調査の結果から,児童においては運動遊びプログラムが運動へのなじみを触発すること,後々の運動学習を支える運動アナロゴン(動きの感じ)身に付ける学習内容を持っていること等の有用性が確認された。また,教師においては実施した運動の中で子どもたちが特に楽しんでいた運動,授業に取り上げたい運動,子どもたちの運動に取り組む様子の変化等について確認され,プログラムの体系化に向けた構成方法及び提供のしかたについて,一定の知見が得られた。 これらの結果の整理・分析について現在進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和4年度は,前年度に引き続いて新型コロナウイルス感染症の影響により,新型コロナウイルス感染拡大状況下での運動実施となったことで,当初予定していた一連の運動遊びの内容及び構成を変更することに加えて,感染拡大防止のための3密を避ける方策を取る必要が生じた。そのため,これまで得られた研究成果と知見に基づき,コロナ状況に対応した研究実践を再構想して,新しい生活様式を踏まえた低学年領域の体系的な運動遊び(プロトタイプ版:その2)を作成するために,多くの時間を費やす必要が生じた。小学校現場での実践を通して,コロナ状況下における新しい生活様式をふまえた小学校体育授業のあり方を検討していくための情報を得られたことは大きな成果であるものの,十分な実践展開と検証ができたとはいえない。以上のことから,次年度に向けて新しい生活様式を踏まえた研究実践を展開していくため,研究計画の1年延長を申し出ることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在,新型コロナウイルス感染症の影響により,全ての学校現場における学習活動のあり方に「新しい生活様式」が求められている。そうした社会状況の中で,体育授業のあり方についても模索されている状況である。この状況下において,本研究で考案した運動遊びと教材構成を小学校現場で実践することが可能となるよう,次年度においては運動遊び領域(低学年領域)の単元を通した実践的検討に固執せずに,運動遊びの後々の学習可能性を見通した実践に重きを置き,状況を鑑みながら検討を進める。
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Report
(5 results)
Research Products
(9 results)