Sequentially increasing and decreasing data and relative judgments of value and the prediction of future data trends while focusing on brain activity
Project/Area Number |
18K03020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
野田 理世 金城学院大学, 人間科学部, 教授 (90425140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田邊 宏樹 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (20414021)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 価値判断 / 予測 / 文脈情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,利得(もしくは損失)が連続して与えられる文脈情報が,価値判断,及び予測に与える影響について,脳活動データと行動データを統合して明らかにすることである。人間にとって,様々な変化への適応は重要であり,人々は変化する文脈情報に対して,ユニークな反応を示す可能性がある。これまで,その根本的な脳のメカニズムを検討した研究は殆どみられなかった。連続して増加する(もしくは減少する)文脈情報と,それに関わる判断や予測に関わる脳活動の解明は,判断や予測を裏付ける貴重なデータとなり,様々な社会場面での行動予測に大きく貢献できる可能性がある。本研究では,その根本的な脳のメカニズムの解明を目的として,機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging; fMRI)を用いて脳活動を撮像した実験を実施した。 2022年度は,連続する利得(損失)と価値判断の関係を検討したfMRI実験の結果についてまとめた学術論文が,国際雑誌において受理され,研究の成果発表に至った。 また,価値判断に関わる脳活動データと行動データの解析結果,及び認知実験の結果の一部を国内学会,及び国際学会で成果発表した。これらの成果発表を通して,学術論文を完成させるための新たな知見,解釈を得ることができた。特に,心理学,神経科学,脳科学の多領域の学会で成果発表することを通して,申請者がこれまで検討していなかった問題点に関する学術的アドバイスを得ることができた。そのため,これらの学会で発表する機会は,今後の研究を進める上で,非常に有益なものであった。それとともに,連続して増減するデータと予測の関係について実施したこれまでの研究結果の一部を学会で発表した。研究発表を通して,予測実験で用いるプログラムを作成する上で有益なアドバイスを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は,利得(もしくは損失)が連続で与えられる文脈情報が,価値判断に及ぼす影響を明らかにした学術論文が受理され,国際雑誌で成果発表を行った。連続する利得が与えられた場合,われわれは満足感を大きく感じること,及びそれら利得に関わる脳部位を同定した。連続する損失についても,われわれは不満足感を大きく感じること,またそれら損失に関わる脳部位を同定した。また,連続する利得(損失)と価値判断に関わる脳活動データと行動データの解析結果の一部を国内学会,及び国際学会において成果発表した。これらの成果発表により,連続する利得(損失)と価値判断の関係については,一定の学術的成果を果たしたといえる。 また,2022年度は,連続する利得(もしくは損失)情報と予測の関係を解明することを目的とした実験を実施するにあたって,有益な研究知見を得るために,一部の研究結果を国際学会で発表した。しかし,当時,世界的に新型コロナウィルス感染症がまん延する中,国際学会でのスムーズな情報交換,研究知見交換の機会が減じられ,研究を円滑に進める上でのアイデア入手が想定していたよりも得られなかった。そのような状況の中,文献レビューを行い,研究計画上の問題点を洗い出し,現在は,連続する利得(損失)情報と予測の関係を明らかにする研究計画の詳細について精査中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,利得(もしくは損失)が連続して与えられる文脈情報が予測に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした認知実験の計画を立てる。これまで,予測に関わる認知プロセスを取り扱った先行研究のレビュー行うとともに,連続する利得(損失)が価値判断に及ぼす影響を検討した。これによって得られた研究知見をふまえ,連続する利得(もしくは損失)情報が与えられた場合,予測については,被験者によって多様なパタンを予測することが分かった。また,利得が連続して与えれた場合,条件によって活動する脳部位が異なること,及び,損失が連続して与えられた場合には,条件によって大きな差異がみられないため,連続する数値情報として,価値判断の実験で用いられたものと同様の材料を用いるのが妥当かどうかという問題点が浮上した。 これらの研究計画に伴う課題を解決すること,及び研究を遂行する上で,有益な研究知見を得ることを目的として,2023年は,引き続き,国内学会,及び国際学会で研究発表を行う。そして,これによって得られた知見を織り込んだ実験計画を精査する。 それと並行して,実験遂行に必要な実験環境を整える。実験の実施には,実験参加者への協力が必然となる。現在,新型コロナウィルス感染症のまん延が落ち着きつつあるが,未だ様々な制約が予測される。そのため,具体的な対策を講じることが求められる。これまでに用いた対策案をふまえ,状況を鑑みつつ実験準備を試みる。
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Report
(5 results)
Research Products
(12 results)