Project/Area Number |
18K03251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka Prefecture University (2018-2021) |
Principal Investigator |
加藤 希理子 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (00347478)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 安定圏 / 三角圏 / 捩れ対 / ホモロジー代数 / 環論 / 圏論 / ホモロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
捩れ対の多角化の際に障碍となるものは、部分圏の局所化(商圏)に必ずしも良い構造が入らないことである。たとえば三角圏の三角部分圏なら、商圏には自然な三角圏構造が入るが、三角でない部分圏に対する商圏についてはよくわからない部分がある。 このような部分圏に対して商圏を考えたい理由は、三角部分圏でないものの貼り合わせでも三角圏を作ることができることがあるからである。部分圏の貼り合わせが良い構造を持つためのひとつの要件は、直交性であった。この観点から、本年度は、三角圏やアーベル圏ではない圏の直交性について調べた。 ネーター環上の加群の安定圏は一般に三角圏ではないが、三角圏であるホモトピー圏に充満部分圏として埋め込むことができることを、研究代表者はかつて示した。埋め込まれた安定圏は従って三角部分圏とは限らない。最近、埋め込まれた安定圏を含む最小の三角部分圏(三角閉包)がS.Nitscheにより研究され、環が有限次元代数の場合に、それは入射射影加群の直交圏であることが明らかになった。ホモトピー圏への埋め込みの対称性に起因する興味深い結果である。定理の証明の中でNitscheは、入射射影加群に直交する鎖複体はコホモロジー加群がある意味で「捩れている」ことを示した。研究代表者はこの現象に着目し、逆が成り立つことの直接証明を与えた。コホモロジー加群に捩れがあれば、鎖複体は安定圏から構成できる。この事実は、鎖複体のコホモロジー加群の捩れを三角圏的に測ることができることを意味する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複体のホモトピー圏における捩れ構造によって、環のホモロジー代数的な特徴づけをすることが本研究課題の目的である。本年度の結果として得られたコホモロジー加群の捩れ現象が三角圏的な構成の必要十分条件として得られたことは、加群と複体のホモロジー代数を有機的に利用して、安定圏の三角閉包による環の階層構成を可能にする。
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Strategy for Future Research Activity |
加群の捩れ現象を精密化して、階層化することにより、対応する三角圏的記述によって、環のホモロジー代数的な特徴づけを試みる。今年度の結果は、組成列の存在を仮定しているので、その仮定のない状況を考察することも課題である。
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Report
(5 results)
Research Products
(3 results)