Growth of Nano graphene with controlling the edge structure
Project/Area Number |
18K04881
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 28030:Nanomaterials-related
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Research Institution | Okayama University (2019-2022) The University of Tokyo (2018) |
Principal Investigator |
小幡 誠司 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 特任准教授 (90616244)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 立方晶窒化ホウ素 / グラフェン / 酸化グラフェン / 六方晶窒化ホウ素 / STM / 局所構造観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、グラフェン作製の基板として用いる六方晶窒化ホウ素(h-BN)の簡便で大量生産可能な薄膜化手法の開発に注力した。昨年度までは、ボールミルによる機械的な粉砕を試みた。薄膜化には成功していたが、シートサイズが小さくなってしまう点、作製した厚みにバラつきが生じてしまうという課題があった。そこで、本年度は正確な厚みの制御と大量生産を目指し、ミクロトームによる剥離を試みた。ミクロトームは透過電子顕微鏡用の試料などの薄膜作製に用いられる装置で、正確な厚みで物質を切り出せる特徴がある。本年度はその装置をh-BNの薄膜化に用いた。粉末のh-BNだけでは、ミクロトームに固定化できないため、様々な固定化用の材料(ポリメタクリル酸メチル、エポキシ樹脂、金属、氷など)と混合し、最適な材料・混合比を検討した。ポリマーを用いた場合には容易に切断することが可能であり、nm オーダーの厚みで切断可能であること見出した。その後、デバイスへの応用を熱酸化膜付きシリコン基板へ転写を行った。その際、ポリマーの溶解法により、基板上に転写できるh-BN薄膜の量に大きな差がでることがわかった。基板と切り出した剥片の密着性を向上させるために、ポリマー溶解前に加熱することが特に重要である。この手法により、h-BN薄膜を大量に基板上に生成することが可能となった。この手法の利点としては、任意の基板に転写が可能である点、ポリマーとの混合時にh-BNの積層方向と切断面が垂直になるように整列するために、切断方向が剥離したい方向と一致している点である。今後はこの大量生産したh-BN薄膜上に酸化グラフェンを成膜し、還元・修復を行うことでグラフェン/h-BNの大量生産を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
端構造を整えるグラフェンの作製の基板となる、h-BNの大量作製は本研究に必須であった。その手法の検討に予想以上に時間がかかってしまったために、進捗としては遅れている。グラフェン作製および端構造の確認には、いまだ到達できていない。そのため、令和五年度には化学気相成長法(CVD)や酸化グラフェンの還元・修復によるグラフェンの作製とその作製条件が端構造に与える影響の解明を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本年度に作製したh-BN基板と金属基板を用いて、グラフェンの作製を早急に行う。作製方法としては、酸化グラフェン(GO)の修復・還元による手法を用いる。また、金属上での化学気相成長法(CVD)も併用して行う。GOを用いた手法に関しては、一般的なガス種や成長温度、時間などのパラメータだけでなく、あらかじめ成膜したGOとh-BNの積層角度が生成したグラフェンの端構造に、どのように影響を与えるかを解明する。CVDの場合もガス種、圧力、温度などの一般的に制御されている条件に加え、成長したグラフェンとh-BNとの積層角度が端構造にどのような影響を与えるかを調べる。端構造の観察には透過型電子顕微鏡を用いた直接観察に加えて、それが困難だった場合には、Raman分光による観測も併用する。今後の研究の指針となれるような、成長条件や基板による端構造への影響を系統的に昭会にした。さらに、ミクロトームによる切断の有用性が本年度に見出されたことから、物理的な切断による端構造の制御も試みる。具体的にはCVD法により銅箔上に作製したグラフェンや高結晶性グラファイト(HOPG)に対して、あらかじめ低速電子回折(LEED)や制限視野電子回折(SAED)などで方位を決定した後に、ミクロトームで切断し、端構造がどの程度制御できるかを解明する。本年度が最終年度となるので、グラフェンの端構造制御に向けた総合的な知見の確立を行いたい。
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Report
(5 results)
Research Products
(17 results)