Ecological niches of small salamanders in terrestrial ecosystem
Project/Area Number |
18K05752
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40010:Forest science-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
神松 幸弘 立命館大学, R-GIRO, 准教授 (20370140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 敦 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (70368033)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 安定同位体 / 小型サンショウウオ / 食性 / 粘液 / 微生息場所 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は小型サンショウウオ類を対象に解剖や筋肉や血液といった組織を切取するなどの生体を傷つける方法ではなく、わずかな体表粘液の炭素および窒素の安定同位体分析を行うことで食物を推定する方法の確立を目指している。さらにこれまでほとんどわかっていなかった小型サンショウウオ類各種における生態的地位を解明することを目的としている。 前年同様に、海外でのフィールドワークは難しく、またウクライナ情勢によって、ヘリウムガスの調達が難しくなったことにより分析機会も大幅に減少する状況が続いた。ただし、本年度はこれまでの成果のまとめを進め、国内の小型サンショウウオ類は自然界で似たような餌生物を捕食しているものの、体サイズなどの属性の違いによって餌が異なることを示唆する分析結果を得た。このことは、希少生物を多く含むサンショウウオ類の生態について、食性ばかりでなく 北海道に生息するサンショウウオ2種(エゾサンショウウオ、キタサンショウウオ)が共存する生息地において、2種の種間関係(食うー食われるあるいは競争関係)を論じる上で鍵となる安定同位体分析を用いて食性、その成果を日本陸水学会英文誌にて論文発表した。 これまで2種の共存する生息地は発見されていなかったため、エゾサンショウウオによるキタサンショウウオの捕食や競争排除によって、2種の共存は成り立たないと考えられてきた。しかし、炭素・窒素安定同位体分析を行い、2種の生態的地位および種間関係について分析した結果からは、エゾサンショウウオは幼生初期にはキタサンショウウオ幼生の捕食者となっている可能性が示唆されたが、成長するとともにその傾向は不明瞭になった。また、炭素・窒素安定同位体比から推定された両種の餌は異なると考えられた。本結果は2種の北海道内の分布を考えるにあたり、従来考えられてきた種間関係を再考する必要性を示唆すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度同様、新型コロナウイルスの蔓延は、フィールドワーク、室内実験分析の双方において活動を停止することを余儀なくされたため、予定した研究活動を計画通りに実施することはできず、進捗状況に大きな遅れをもたらした。そのため、計画した活動は、次年度へ延長することとし、その承諾を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、本研究課題の達成に向けて。既に集積した分析データをもとに解析、最小限の分析の追試、成果の発信に努める。
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Report
(5 results)
Research Products
(5 results)