Revalidation of zoonotic potential of Blastocystis based on the DNA samples obtained from endemic area of fecal-oral infection.
Project/Area Number |
18K07085
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49040:Parasitology-related
|
Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
吉川 尚男 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (50191557)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2021: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | ブラストシスチス / 人獣共通感染性 / 多様性 / 家畜動物 / 糞口感染地域 / 疫学調査 / 分子生物学 / 伝播 / サブタイプ / 感染伝播 / 原虫 / 寄生虫 / ズーノーシス / 疫学 / 分子疫学 / 糞口感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は水道や電気、トイレなどがない弥生時代と同等な生活様式で暮らしているインドネシアのスンバ島のワインヤップ地域の住民と家畜動物から得られた糞便材料から直接抽出したDNA材料を用いて、腸管寄生性原虫ブラストシスチスの人獣共通感染性について調べることが目的である。 ブラストシスチスは遺伝的に多様な生物集団であるため、簡単に比較することはできず、さまざまな動物由来の異なった集団が混ざっているDNA材料では、その中から個別の集団を個々に取り出し、比較することは非常に困難である。 しかし、我々が開発したサブタイプ特異的プライマーを用いたPCR法を応用すると、多様なサブタイプ集団のDNA材料から特定のSTの遺伝子情報のみを増幅することが可能となった。この増幅産物を、さらにサブクローニングすることで同一サブタイプ内の異なる遺伝子集団の存在の有無も把握できることが、昨年度までの研究成果で明らかとなった。 今年度の成果は、住民と動物から得られたDNA材料からPCR増幅した試料を、さらにサブクローニング法により、少なくとも5個以上の多クローンを採取し、それらの遺伝子情報を解析し、同一サブタイプ内の異なる遺伝子集団の有無を把握した。この結果と、糞便材料中のブラストシスチスのDNA量とPCR増幅強度の結果と照合し、住民と動物の体内で増殖しているブラストシスチスについて詳細に解析を行なった。 その結果、ブタとヤギの体内で増殖しているサブタイプ5のブラストシスチスは全く別物であることが判明した。すなわち、現地のブタとヤギにはサブタイプ5のブラストシスチスが腸管内に定着し増殖していたが、それぞれ遺伝的に異なった集団であることが示された。今後は、このような詳細な比較をヒトとヤギの両方から検出されたST1について実施し、ST1の特定の集団が人獣共通感染性であることを裏付ける根拠を強固に示したいと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナがまん延と定年退職の時期と重なり、研究の機会が少なくなり、成果を得るために時間がかかってしまった。今年度は、昨年度までに解析が進んだ塩基配列のデータ解析が主流であったが、データ量が膨大であり、解析を手伝ってくれる学生も少なく、解析作業が十分に進まなかったためである。
|
Strategy for Future Research Activity |
定年退職したため、研究に専念できるが、研究の拠点である金沢大学は自宅の大阪から遠方であるが、定期的に滞在して研究を進める計画である。
|
Report
(5 results)
Research Products
(19 results)