尿細管上皮とマクロファージによる甲状腺ホルモン受容体を介した線維化抑制機序の解明
Project/Area Number |
18K08237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
北村 健一郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10304990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古屋 文彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (90456450)
滝澤 壮一 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (80456467)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 甲状腺ホルモン受容体 / 腎線維化 / マクロファージ / 尿細管上皮細胞 / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
甲状腺ホルモン受容体TRβを介した甲状腺ホルモンによる腎保護効果 [1]近位尿細管特異的TRβ欠損マウスを用いた検討 私たちは臓器特異的にTRβ発現を欠失できるFloxマウスの作製に世界に先駆けて成功した。そこで、近位尿細管特異的にCreを発現するNDRG1-Creマウスと交配することにより、近位尿細管特異的TRβ欠損マウスを作製した。このマウスに一側尿管結紮モデルを作製し、腎線維化の程度、炎症性マクロファージの浸潤ならびに線維化マーカーの発現を評価したところ、野生型マウスに比べて著明な腎線維化の悪化、有意な炎症性マクロファージの浸潤、線維化マーカーの発現上昇を認めた。これらの結果は、近位尿細管において甲状腺ホルモン受容体TRβを介したシグナルが、腎間質の線維化進展に対して保護的な作用を担っていることを示している。
[2]培養尿細管上皮細胞を用いた検討 以前の私たちの検討から、尿細管上皮細胞にTGFβを投与すると炎症惹起物質であるangptl2の発現が強く誘導されることが判明している。そこで、尿細管培養細胞株HK-2細胞においてsiRNAを用いてTRβをknock downし、TGFβおよび甲状腺ホルモンT3の存在下でangptl2発現ならびに尿細管障害マーカー発現について検討したところ、T3がTRβを介してTGFβによるangptl2発現を抑制し、尿細管障害マーカーの発現も抑制していることが明らかとなった。これらの結果も、近位尿細管において甲状腺ホルモン受容体TRβを介したシグナルが、腎間質の線維化進展に対して保護的な作用を担っていることを示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)