ひとり親家庭に対応できる思春期の性に関する子育て支援システムとプログラムの開発
Project/Area Number |
18K10435
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
岡崎 愉加 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (50224001)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2018: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 思春期 / 性教育 / 家庭 / ひとり親 / 子育て支援 / 少年非行 / 親 / 性的同意 / 男子 / 性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. ひとり親の思春期の子育てに対する困難感と必要な支援 2021年度までに実施したひとり親(母親)へのインタビューデータから、思春期男子への戸惑い、子育てをめぐる対立などの悩みを抱えており、父親モデルになる支援や、相談とリラクゼーションの同時体験などの支援が必要であることがわかってきた。現在、2022年度のインタビューデータを加えて分析中である。
2. 思春期の子育て支援プログラム内容の検討 2021年度は、思春期女子の食事制限及び月経異常の実態を明らかにし、正しい食行動を獲得するために家庭の役割は大きいことから、「思春期の食生活について」子育て支援プログラムに入れることが必要と考えた。 2022年度は、HPVワクチン接種の積極的勧奨が再開したことから、積極的勧奨の中止期間に作製した教材パンフレットの改訂が必要であるため、高校生の子宮頸がんやHPVワクチンに関する知識と意識、情報源の実態を明らかにした。高校1年生173人(女性130人男性43人)中、子宮頸がんの主な原因を知っている女性21.6%男性9.3%、子宮頸がんは自分にも関係があると思う女性78.4%男性23.3%。HPVワクチンを知っている女性71.5%男性23.3%などがわかった。女性の情報源は家族55.4%、男性はインターネット25.6%が最も多く、自分で調べる場合の情報源は女性男性共にインターネットが最も多かった。HPVワクチン未接種女性81人の理由は、副反応が心配40.7%、接種する機会がない33.3%であった。以上より、子宮頸がんやHPV感染、副反応を含めたHPVワクチンについての知識に加え、HPV感染により男性もがんを発症するリスクがあることなどの情報をパンフレットに加えることや、インターネットを用いた健康教育を子育て支援プログラムに入れることが必要と考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
西日本豪雨災害と新型コロナウイルス感染症の蔓延により、研究フィールドの変更を余儀なくされ、研究協力者の確保が困難になった。令和2年度になり、本研究の趣旨に賛同する保健師や警察関係者が見つかり、インタビュー参加者の紹介が得られるようになったが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、あと数例のところでインタビューを休止せざるを得なくなった。令和4年度に1人インタビューできたが、継続は困難であった。また、令和3年度にひとり親への無記名自記式質問紙調査を実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大から、ひとり親を対象として活動していた団体が解散となり、研究協力依頼ができなくなった。加えて、令和3年度から4年度まで所属学科の教務学部専門委員になったが、任期が学科のカリキュラム改正や大学の認証評価のための準備期間と重なったため業務量が激増して、当初予定した時間配分で研究を続けることが困難になった。以上より遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビューデータの分析を急ぎ、ひとり親の思春期の性に関する子育ての実態や必要としている支援について質的に明らかにする。ひとり親を対象とした無記名自記式質問紙調査は昨年度までは実施困難であったが、新型コロナ感染症が令和5年5月8日から5類感染症になったため、7月頃を目標に調査協力先を探し、見つかれば実施する。協力先が得られない場合は、インタビューの結果を踏まえて教材パンフレットをひとり親支援の視点から見直すと共に、子宮頸がん予防など昨年度までに実施した研究成果をもとに新しい情報を加筆修正して、教材を作製する。また、ひとり親に対する思春期の子育て支援システムについて検討するため、教育・保健医療・行政等から情報収集を行い、得られた情報から支援システムを考案する。ここまでを本研究期間の課題とし、新たに作製したパンフレットを用いた支援活動の展開と評価については、次年度以降の継続課題とする。
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Report
(5 results)
Research Products
(10 results)