Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、超伝導体の単一磁束量子演算回路による物理乱数生成器、およびその乱数生成器を用いたストカスティック論理演算回路の実験的な検証を、Nb/AlOx/Nbジョセフソン接合を用いた超伝導集積回路により行うことを目的としている。単一磁束量子(SFQ)回路はその高速・低消費電力性から信号処理回路への応用が期待されており、素子数の少ない回路で演算可能なストカスティック論理方式を利用することで、ソフトコンピューティングなどに適用可能なハードウェアコストの低い情報処理回路としての応用が期待される。 研究最終年度となる当年度は、これまでに設計・検証を行ってきた、ジョセフソン発振を用いた超伝導物理乱数生成器において、バイアス電源変動に伴うバイナリ乱数("0","1")の生成割合が理想的な50:50から差異が生じることを補償する回路構成の集積回路上での動作について、昨年度に引き続き検証を行った。本回路は2つの乱数生成器を同一回路上に集積化し、そのうちの1つの乱数生成器の出力をインバーターにより反転する。この2つの乱数生成器からの乱数を交互に出力することで、乱数"0","1"の生成割合のバイアス電源依存性を低減する手法である。前年度チップファンダリによって試作を行った回路では、乱数"0","1"の生成割合のバイアス電源依存性の低下が確認されたが、磁束量子検出回路の不具合で乱数生成割合が50:50から差異が生じた。この誤動作による乱数生成割合の差異を実験的に検証し、乱数生成器からの出力は50:50となっていることを確認した。 これらの結果を含めたこれまでの研究結果に関連して、学会発表2件にて公表を行った。本方式による乱数生成器を利用することで、乱数生成に対するハードウェアコストの低いストカスティック論理演算への応用が期待される結果が得られた。
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