Project/Area Number |
18K11722
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64030:Environmental materials and recycle technology-related
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Research Institution | Miyakonojo National College of Technology |
Principal Investigator |
岩熊 美奈子 都城工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00342593)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 太陽光パネル / 溶媒抽出 / レアメタル回収 / 廃太陽光パネル / 吸着分離 / 有価金属回収 / 含浸樹脂 / 金属抽出 / リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は太陽光パネルの大量廃棄時代に備え、今後大きな問題となる課題に取り組む。まず第1に、現在困難である湿式によるガラスとCIGS膜の分離を行う。廃棄される太陽光パネルは経年劣化によりガラスのひび割れ、汚れなどが考えられるためまず洗浄を行い、その後にカバーガラスとCIGS膜の分離を行う。カバーガラスとCIGS膜の間には高分子接着剤であるEVAポリマーが塗布されている。この接着剤を溶解もしくは物理的にはがすことができれば、純度の高いガラスとCIGSを得ることができる。ただし、コロナ禍において廃材を入手することが困難であったため、実際はEVAポリマーの溶解実験は困難であった。今後、剥離実験を行いたいが、選択性のある回収剤の開発について先に行う予定のため、EVAポリマー溶解の実験はその後実施する予定としている。 第2に、CIGS膜内のセレンや混入した亜鉛や鉛の分離回収を行う。セレン、亜鉛や鉛は環境汚染物質であり不法投棄された場合、環境中に溶出することで土壌汚染や水質汚染につながる。ゆえにこれらの有害金属は太陽光パネルが回収された際に取り除くことが必須の金属である。有害金属の回収については、模擬的に混合した金属について実験室のレベルで回収実験を行った。回収剤については新規抽出剤を開発することが困難であったため、含浸法を取り入れた。含浸させた固体は、磁性をもつ無機材と、シリカゲルを用いることで強度を保つことができ、かつ、安定に抽出剤を保持することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍において廃材を回収することが困難であったため、金属回収のための抽出実験を先に行うこととした。EVAポリマーの溶解実験は困難であり、実施ができていない。今後はEVAポリマーの実験を一旦中止し、金属の溶媒抽出について検討を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
合成後、抽出分離実験を行う。CIGS(銅、インジウム、ガリウム、セレン)膜に含まれるセレンと不純物の亜鉛、鉛が分離できるかについて詳細に検討する。これらの金属は半金属(セレン)や両性金属(亜鉛および鉛)酸やアルカリの条件によって金属は水相内の配位形態によって、その抽出挙動を変えるため、塩を添加することで抽出挙動が大きく変化することが考えられる。そのため、添加塩を変化させた溶液から、抽出選択性の比較を行う。また、選択的に抽出された金属の抽出平衡を求めることで、抽出化学種を特定することができ、高分子型抽出剤がいかにして金属を抽出しているかについての知見を得ることが出来る。また、高分子型抽出剤の金属との反応機構を検討し、反応におけるメカニズムの知見を得る。 特に重要なのは市販の抽出剤よりも優れた分離能を持たせることであり、抽出剤に限らず、吸着やイオン交換の技術も駆使する。
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