The social development study for preventing human trafficking
Project/Area Number |
18K11791
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Daito Bunka University (2020-2022) Meiji Gakuin University (2018-2019) |
Principal Investigator |
齋藤 百合子 大東文化大学, 国際関係学部, 特任教授 (10409815)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 人身取引 / 社会開発 / エンパワーメント / 支援 / 脆弱性 / 移民・難民 / ジェンダー / 開発の歴史 / 人身取引防止 / 性的搾取 / 労働搾取 / ビジネスと人権 / 持続可能な開発目標(SDGs) / 日本 / タイ / 子ども / 若者 / 現代奴隷 / 制度的変容 / 女性支援法 / 脆弱性が高い若年層 / 移民 / 女性移民 / 脆弱な若者 / 福祉 / 就労 / 政策 / 社会的排除 / ウェルビーイング / 東南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は人身取引対策において若年層の人身取引防止と人身取引に関する政策環境の整備を伴う社会開発の研究である。2022年度の本研究は、主に以下の3つの内容で進めることができた。 まず、社会開発についての研究を進めた。人身取引の大きな要因に脆弱性がある。2022年度に調査したタイにおける人身取引の脆弱性は、Covid19感染拡大による経済社会的な急激な変化によるもの、および隣国ミャンマーでの戦禍からタイに逃れてきた移民・難民らに強く認められた。社会開発はこうした社会危機によって発生する脆弱性への社会開発としての対応が求められることを認識した。 次に、米国務省人身取引報告書でも指摘されている日本の困難を抱えた若年女子に対する性搾取とその課題に取り組む団体の参与観察を行なった。困難を抱えた若年女子の人身取引に対する脆弱性を社会開発の観点から、性搾取に関する規制および女性支援政策の拡充など支援的政策開発の動向を把握した。さらにそうした若年女子の当事者運動およびエンパワーメント支援に対するジェンダーバックラッシュが発生しており、社会開発におけるエンパワーメントの困難な側面も考察した。 さらに1950年以降の日本における経済開発と人身取引の関連の現代史的考察を長崎、福岡、茨城、東京などのフィールドワークを進めながら深めることができた。 その他、支援のあり方について検討した。すなわち、通常の社会福祉的な専門家(有資格者)による支援と、支援者の資格を問わないミジレイが提唱する福祉開発支援との比較を、上記の困難な課題を抱える若年女子のエンパワーメントの事例から実践的な考察を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度はタイとカンボジアに渡航が可能となり、マクロレベル(タイやカンボジアの政策)、メゾレベル(NGOや当事者団体などの活動)、ミクロレベル(人身取引被害当事者の定点的参与観察)が可能となった。 さらに、日本国内では女性を支援する内容を含む法律が成立し、制度的な政策的支援環境が整いつつある一方、そうした動きに抗するバックラッシュの動きも盛んになり、当事者のエンパワーメント、また支援のあり方について実践的に深く考察する機会となった。 その他、日本における人身取引の現代史的考察を深めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である2023年度は、研究発表および論文執筆を進めたい。また困難な問題を抱える若年女性に関する支援を社会開発から考察する国際シンポジウムを計画している。
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Report
(5 results)
Research Products
(21 results)