Project/Area Number |
18K12530
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03030:History of Asia and Africa-related
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Research Institution | J. F. Oberlin University (2023) Chubu University (2018-2022) |
Principal Investigator |
大澤 肇 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 准教授 (00469636)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 中国現代史 / 中国近現代史 / 学校教育 / 地域社会 / 中華民国史 / 中国教育史 / 上海新華書店旧蔵書コレクション / 日中戦争 / 教科書 / 国家-社会関係 / 反日教育 / 傀儡政権 / 対日協力 / 政治教育 / 動員 / 汪兆銘 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、中国において「地方文献」(県などの地域社会において独自に編集・発行された地域社会の様相を示した文献のこと)と呼ばれる新史料を発掘・駆使し、これまで本格的に考察されたことのない、近現代中国、特に1930~50年代の中国において、国家が近代教育を普及、あるいはそれに介入することで、地域社会が国家にどのように統合されていったのか(あるいは統合されなかったのか)という問題を、主として中国江南地域の農村を対象として分析する、という点に独自性がある。 本年度は、本務校の変更(移籍)があり、研究環境の再構築(研究室の引っ越し、研究費執行ルールの変更と理解、及び担当授業(7コマ/学期)の変更に伴う授業資料の作り直しなどに多大な時間を取られ、加えて家庭の事情もあり、研究時間の捻出に困難を極めた。また昨年度に引き続き心身の疲弊もあって、結果として研究はほとんど進展しなかった。わずかに夏季休暇を利用して台湾に20日滞在し、台北にある中央研究院近代史研究所図書館に所蔵される各種地方文献の閲覧・コピーを行い、資料収集を行うことができた。また2月には、国立国会図書館の関西館に赴き、データベースから関係する若干の地方文献の入手に成功することができた。 このように資料収集は限定的ではあるが継続的に実施できたとはいえ、上述した諸要因により、残念ながら本年度は、本研究課題に関連する研究成果の発表はできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本来、本研究課題は、21世紀初頭における中国現地におけるアーカイブの開放によって、日本のみならず世界における中国近現代史研究が、実証的な取り組みが可能になってきたにもかかわらず、中国における習近平体制の成立により、アーカイブが逆に閉鎖的になっていったという事態に対して、「地方文献」の発掘・収集・整理・アーカイブ史料や公刊史料との突き合わせによって、これを乗り越えることを企図していた。 しかしながら【研究実績の概要】に記したように、本年度は、家庭の事情に加え、本務校の変更(移籍)に伴う教育活動負担の著しい増加、そして研究費執行ルールの変更により研究時間の確保に困難を極めることとなった。加えて、中華人民共和国への渡航もビザ申請などで事実上の制限が続き、現地史料調査が全く遂行できなかった。以上から、当初の研究計画のとおりの研究活動は遂行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
上記【研究実績の概要】および【現在までの進捗状況】に記したように、家庭の事情等により、2023年度も海外史料調査を中心とした研究活動ができなかったため、研究計画の延長を行った。ただし予算の残額的に当初予定をしていた中国での海外史料調査の実施は難しく、また中国においては、反スパイ法容疑に伴う安全面での懸念も残るため、台湾及び日本国内の図書館・研究機関における史料調査の実施などを考慮に入れて研究計画を組み直し、一定程度の成果の達成を目標にすることも視野に入れている。
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