風疲労に対する金属屋根設計法の提案と安全性向上の見える化
Project/Area Number |
18K13969
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 25030:Disaster prevention engineering-related
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
ガヴァンスキ 江梨 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00608797)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2019: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 金属屋根 / 疲労破壊 / マルチスパン屋根 / 風洞実験 / 風荷重 / 疲労 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、①金属屋根留め具の疲労耐力算定試験のための載荷試験の製作、②疲労算定試験、③確率台風シミュレーションにより発生させた台風風速・風向時刻歴を用いての、マルチスパン屋根における金属屋根留め具の疲労損傷評価、である。 ①に関しては既往文献を参考に載荷装置の設計・製作を自ら行った。 ②に関しては昨年度行った静的載荷試験結果を踏まえて、載荷方向の異なる2種類の試験体に対して、最低3種類の繰り返し載荷振幅で載荷試験を行った。結果、S-N曲線(一定の振幅で繰り返し付加される荷重と破壊までの負荷の繰り返し回数の関係を示した曲線)を取得できた。 ③に関しては5000年分25438個の台風を発生させ、2つのマルチスパン屋根形状に対して、台風の風速変化を考慮した場合と最大風速が吹き続けた場合に関して疲労損傷度(D値)の計算を行った。ちなみに、設計風速が吹くと仮定した場合の設計用風荷重と対象部材の終局耐力から求まる安全率は約0.70である(つまり静的載荷においては設計風速において破壊するという条件)。その結果、D値は台風の継続時間より最大風速の影響を大きく受けることを示した。そして台風の風向変化を考慮した場合、たとえ設計風速以上の風が吹いていても、台風1つの通過のみを考慮した場合、疲労破壊(D>1)を示す台風はなかった。最大風速が吹き続けた場合においてもD>1となるのは27個であり、これらの台風は最大風速の再現期間r>150年の場合に限られ、設計風速以上である。複数の台風の通過を考えた場合、D>1となるまでの期間を計算すると、台風の風速変化を考慮した場合において500年以上となった。これらの結果を踏まえると、今回対象とした金属屋根留め具やマルチスパン屋根においては通常の設計により疲労破壊に対しても十分対応できる、つまり疲労破壊に対して特別に設計をする必要はない、という結果になった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)