心不全心房における心房性ナトリウム利尿ペプチドの異常分子型産生機序の解明
Project/Area Number |
18K14657
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
松尾 文香 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, その他, 流動研究員 (90780940)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2018)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2018: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 心房性ナトリウム利尿ペプチド / 心房心筋細胞 / 心室心筋細胞 / 心不全 / 翻訳後修飾 / バイオマーカー / 分子型変動 / ストレス応答 / 心筋細胞 / 分泌顆粒 / 小胞体ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、心筋細胞より産生される心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の心不全病態における分子型の変化と生成機序、並びに病態生理学的意義の解明を目的とした。先ず所属グループで開発したANP3分子型の特異的測定系(総ANP=αANP+βANP+proANP、βANP、proANP)を改良した。総ANPとproANP測定系ではproANPを標準として用いるが、分子内ジスルフィド(SS)結合の有無により、各測定系の構成抗体の親和性が異なっていた。そこでSS結合を還元後、酸化してSS結合を再形成し、精製後に純度確認された画分を標準として使用し、その安定性などを確認した。 本研究では、心房心筋細胞での実験が必須である。これまでラット新生仔の心室心筋細胞培養系は常用していたが、心房心筋細胞の調製法を京都大学 錦見先生よりご教示いただき、両細胞で小胞体ストレス負荷とβANP生成機序を研究できる実験系を構築した。 ヒト心筋組織では、正常時には心房がANP産生の主体であるが、心不全時には心室での産生が亢進し、産生される分子型も心房と心室で異なる。この相違の解析は、ANP3分子型の生成機序を探る上で重要な情報源となるため、拡張型心筋症をはじめとする重症心不全患者の心臓移植症例、剖検症例の24例について左房、左室、右房、右室の心筋組織を収集し、ANP生成系に関わる酵素群のRNA-seqを実施可能とした。研究の一環として、急性心不全における血中ANP3分子型の濃度測定を行い、3分子型の中でproANPが予後予測バイオマーカーとして優れ、BNPより有望である可能性を示す論文作成に貢献した(投稿中)。 以上のように、βANPの生成機序やANPのプロセシング制御機構の研究基盤は確立できたが、任期終了に伴う退職により継続不能となった。しかし、次の研究者が成果を生み出せる研究基盤を構築できた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)