脱パルミトイル化によるシナプス局所領域の維持機構とその生理的意義の解明
Project/Area Number |
18K14707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 44010:Cell biology-related
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
平田 哲也 生理学研究所, 分子細胞生理研究領域, 特任助教 (90780651)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | パルミトイル化 / シナプス / PSD95 / ABHD17 / ノックインマウス / 神経細胞 / 質量分析 / 脱パルミトイル化 / ナノドメイン |
Outline of Annual Research Achievements |
パルミトイル化は脂質によるタンパク質の翻訳後修飾の一つであり、可逆的な修飾である。シナプス後部のタンパク質であるPSD95はZDHHC2によりパルミトイル化され、ABHD17A, 17B, 17Cにより脱パルミトイル化される。本研究ではPSD95のパルミトイル化、脱パルミトイル化のサイクルの生理機能を明らかにするために、脱パルミトイル化酵素であるABHD17の性状解析を行なった。これまでに、内在性のABHD17を感度良く検出できる抗体が得られておらず、研究の大きな障壁となっていた。内在性のABHD17Bを検出するために、まずABHD17BにEGFPまたはHAタグを付加したノックインマウスを作出した。ノックインマウスの脳抽出液を用い、抗GFP抗体及び抗HA抗体を用いたウエスタンブロットを行なった結果、それぞれのタグが融合されたABHD17Bを検出することができた。すなわち、内在性のABHD17Bを感度良く検出することが可能となった。次に、ABHD17Bの脳内発現分布を調べるために、ノックインマウスの脳切片を用いた免疫染色を行った。その結果、ABHD17Bは脳の広い領域に発現することが明らかとなった。特に海馬において、ABHD17Bはニューロピル様の染色像を示したことから、シナプスに局在する可能性が示唆された。ノックインマウス由来培養神経細胞を用いた蛍光多重染色でも、ABHD17Bがシナプスのマーカーと共局在することが示された。これらの結果は、内在性のABHD17BがPSD95を基質とし得ることを示している。さらに、ABHD17Bの機能制御分子や新規基質タンパク質を同定するために、ノックインマウス脳を用いた免疫沈降を行った。その結果、ABHD17Bの局在制御分子の候補や新規基質候補分子が同定された。
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Report
(1 results)
Research Products
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