Project/Area Number |
18K17331
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
千葉 宏毅 北里大学, 医学部, 講師 (90713587)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | Self-perceived burden / End-of-life care / 援助的コミュニケーション / オンライン面接 / 混合研究法 / RIAS / ELAN / アノテーション / self-perceived burden / end-of-life care / 評価 / 患者視点 / ロールプレイ / オンライン面談 / パフォーマンス評価 / Self-Perceived Burden / End-of-Life care / 模擬患者 / 質的データ / 混合研究デザイン / 質的研究 / エンドオブライフケア / コミュニケーション / 対人援助 / 教育効果 / Educational effect / Supportive communication / Simulated Patients |
Outline of Annual Research Achievements |
人に世話になることの負担感(Self-percieved Burden:SPB)について、StudyⅠでは遺族へのインタビューを実施してきた。現在分析は途中であるが、遺族は患者にSPBが生じたかどうかの認識がほとんどなく、患者の言動に焦点を当てた具体的な質問を行った場合でも、遺族が受け取った印象はあいまいなものであった。この結果は、Jonesら(2011)Ng Sheung Chingら(2007)に指摘された傾向と類似した。考察はこれからさらに多面的に行う必要があるが、ケアに関わる家族がケアの役割を持っている最中は、日々のサポートや対応に奔走し、患者の言動としてあらわれたものから心情を読み解くことが難しく、患者のSPBを十分に認識できていない可能性が推察された。 もう一方のStudyⅡは、患者が抱くSPBと関連するスピリチュアルな苦しみにどのように対応するかを学ぶ専門職研修の受講者/非受講者のコミュニケーションの計量的比較、およびコミュニケーションの変化と患者評価との関係を探索的に分析するものである。データ収集後のデータクリーニングおよびテキスト化、行動分析ソフトELANのセットアップがほとんど終了した。アノテーションで使用するコードの基本はRIAS(The Rotor Method of Interaction Process Analysis System)の42コードを用い、さらに本研究で着目する「反復」「問いかけ」「沈黙」「遮り」「思い込み」「すり替え」の6領域を設定した。前者3領域は研修会で習得を目指すべき実践すべきもの、後者3領域は研修会の学習を通して注意、差し控えるすべきものである。2023年度はRIAS基本42コードに、オリジナル6領域(30コード)を加え、計72コードの開発を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
主にアノテーションソフトのセット、および解析に関わるアノテーションのコード設定に時間を要した。既存のRIASコードを基本とした場合、新規で追加したコードとの概念、定義の区別、およびそれをELANソフトウェアに組み込ませる作業に時間を要したことが、研究遅延の原因として大きい。またELANのバージョン変更とそれに伴うデータの調整など、システム構築という面で時間を要する結果となった。 2023年度は新型コロナウイルス蔓延は以前と比較すると患者数が減った。しかし大学内の状況としては熱発した学生への個別対応として、参加不可能となった実習や演習についてあらためて後日実習や演習を設定しなおす必要が数多くあった。講義はすべてオンデマンド化できるものの、実習や演習においては代替講義やレポート提出等で済ませることは不適切であるため、担当教員側の実習や演習の実施回数が増えたことも遅延の要因として挙げられる。このような複数の環境変化が重なったため、やや遅れた進捗となった。
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Strategy for Future Research Activity |
StudyⅠのSPBに関する遺族インタビューについて、2024年度はさらに掘り下げた分析を実施する。具体的には在宅医師らに対して実施した医療者の視点、臨床経験での患者SPBのインタビューと突合させた解釈を行う。遺族が感じ取ったものと、医療者によるSPBの解釈の類似点、相違点を見出すことが推進方策の1つである。 またStudyⅡは、2023年度に開発したアノテーションのコードを、ELAN上で付ける作業を8月までに終了させる予定である。アノテーションによって得られたRIASコード(+新規追加コード)の計量的データを研修受講群/非受講群で比較する。その際RIASシステムだけでは回数しか比較できなかったものを、ELAN導入によって時間長で比較することが可能であるため、各アノテーションコードの回数のみならず、時間長や構成割合の比較を行う。 また、研修受講群/非受講群に対する患者(模擬患者)評価データを組み込み、対応分析や共起ネットワークなど類似性測度を中心とした多変量解析を行う。今年度末にはこれら結果の論文化完了を目指すため、11月から執筆作業を行い、学術雑誌に投稿する予定である。
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