Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
申請者らは、世界7ヶ国共同研究の一環として1958年より約60年にわたり福岡県田主丸町において経年的に一般住民検診を行ってきた。このうち1999年に1,920名を対象に一般住民検診および身体活動評価を行った。肝細胞増殖因子(HGF)は1984年に肝細胞の最も強力な増殖因子として発見され、細胞増殖、組織再生、血管新生作用や抗アポトーシス作用など多機能を有する生理活性タンパク質(サイトカイン)として注目を集めている。これまでに身体活動とHGFとの関連は明らかにされておらず、今回、身体活動量が血清HGFに及ぼす影響について検討することを目的とした。対象者は、1999年と2009年に田主丸検診を受診し、身体活動量と血清HGFを測定した903名である。1999年から2009年の10年間で血清HGFは10年間で有意に上昇した(p<0.0001)。その他、BMIや血圧、脂質、尿酸、血糖値、高血圧・脂質異常症・糖尿病を有する人が有意に増加した。1999年と2009年の身体活動を中央値でpoorとgoodに分け、4つのグループに分類した。4群間で2009年の血清HGF値を比較したところ、HGF値が最も低値だったのは、1999年に身体活動量が少なく、2009年に増加したpoor-good群、HGF値が最も高値だったのは、1999年に身体活動量が多く、2009年に減少したgood-poor群であった。10年間身体活動量の少ないpoor-poor群と比較して、10年後に身体活動量を改善させたpoor-good群は有意にHGF値が低値であった(p=0.0379)。また、10年間身体活動量の多かったgood-good群と比較して、10年後に身体活動量が減少したgood-poor群は有意に血清HGF値が高値だった(p=0.0022)。
All 2021 2018
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 1 results) Presentation (2 results)
European Journal of Preventive Cardiology
Volume: in press Issue: 7 Pages: 758-766
10.1177/2047487318810020
Volume: im press