暮らしに溶け込んだ二重課題を用いた在宅型の認知機能低下予防プログラムの開発
Project/Area Number |
18K17740
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka Prefecture University (2020-2021) Morinomiya University of Medical Sciences (2018-2019) |
Principal Investigator |
横井 賀津志 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 教授 (50506912)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2018: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 生活行為 / 作業 / 二重課題 / 地域在住高齢者 / 在宅 / 認知機能 / 生活行動 / 認知機能低下予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度実施の大規模調査により,「自分の時間を割いて,自分らしさを感じ,人生に意味をもたらす活動」と定義した生活行動は,その遂行度高さと健康関連QOLの高さとに関連を認めた(2018年度).地域在住高齢者15名に対して,生活行動に認知課題を組み込んだ予備的前後介入を6ヵ月間実施した.生活行為に組み込んだ認知課題は,先行研究より二重課題として認知機能向上に一定の効果を示した計算課題,文学的課題,語流暢性課題,記憶課題とした.結果,参加者全員が6ヵ月間の介入を完遂し,有害事象は無かった.認知課題を組み込んだ作業は,ガーデニングと計算課題,食事の支度と語流暢性課題,入浴と記憶課題など多岐に及んだ.実施回数は,週平均3.6±1.7回であった.介入前後において,有意な改善を認めた指標は,論理的記憶Ⅱの素点(p<0.01,effectsize=0.51),CES-D(p<0.01,effect size=1.05),CAS(p=0.04,effect size=0.46),SF-36下位項目である社会生活機能(p=0.03,effect size=0.42),上中下検査の正答率(p=0.03,effect size=0.46)であった(2019年度).2020年度には,個人が大切にしている生活行動と認知機能との関連について確認した.結果,大切にしている生活行動の頻度の多さと論理的記憶Ⅰ・Ⅱに相関がみられた.2021年には非ランダム化比較試験(介入群15名,対照群15名)を実施し,生活行動に認知課題を組み込んだ6ヵ月間の介入により,論理的記憶Ⅰ・ⅡおよびCES-D値に有意な交互作用を認めた.さらに,介入群のすべての者が介入を完遂した.2022年度には,これまでの成果を地域に発信するため,リーフレット作成を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【2018年度】住民健診において,大切な生活行動と健康との関連性を明らかにした. 【2019年度】地域在住高齢者に対して,生活行動に認知課題を組み込んだ二重課題を用いた在宅型プログラムの予備的前後比較試験を実施し,遅延性再生や注意機能(転換性注意)に有意な改善を認めた.さらに,うつ状態の改善と意欲の向上が認められた.この結果から,遅延性再生の結果よりサンプルサイズを推定し,ランダム化比較試験(生活行動に二重課題を組み込んだ群 VS 二重課題群 もしくは 大切な生活行動群継続群)を実施継続中であった. 【2020年度】COVID-19の影響により,介入を中断し2019年度のデータを基に,大切な生活行動の特性と認知機能に関する横断的分析を行った. 【2021年度】 地域在住高齢者に対して,生活行動に認知課題を組み込んだ二重課題を用いた在宅型プログラムの非ランダム化比較試験を実施し,論理的記憶およびうつに関して有意な交互作用を認めた.ただし,サンプルサイズは小さかった. 【2022年度】非ランダム化試験による介入群の介入終了後に継続率が高い参加者数名に対し,継続に必要な要素をインタビューした.最終成果物である自宅でできる生活行動に二重課題の要素を組み込んだ認知機能低下予防プログラムを一般化するためのモデルのリーフレットが作成途中となった.
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Strategy for Future Research Activity |
非ランダム化試験による介入群の介入終了後の継続率の高さをインタビューにて解明する.最終的に,自宅でできる生活行動に二重課題の要素を組み込んだ認知機能低下予防プログラムを一般化するためのモデルを作成する.
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Report
(5 results)
Research Products
(7 results)