スポーツ規範意識がドーピング意識に与える影響に関する社会学的研究
Project/Area Number |
18K17833
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
依田 充代 日本体育大学, スポーツマネジメント学部, 教授 (50310371)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | アンチ・ドーピング / ドーピング意識 / スポーツ規範 / ドーピング意識調査 / ドーピング規範 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は博士学位論文で開発した「ドーピング意識とスポーツ規範」の尺度を使用して、国際的な研究の視野に立ち、更なる他国での調査から、「ドーピング意識」にどのような「スポーツ規範」が影響を与えるかを明らかにすることを目的としてきた。 2022(令和4)年度は、韓国の大学とアンチ・ドーピング協会、アメリカの大学の調査を実施する予定であったが、新型コロナウイルスの影響がまだ残り、実施できずに2023年度に延期を行った。 そのため、日本の体育学専攻大学生903件の分析を行い、オリンピックスポーツ文化研究に論文を投稿をした。この調査結果からドーピング意識は「ドーピングの未来」、「富と名声」、「勝利手段」の3因子7項目となり、因子平均値が最も高かったのは「ドーピングの未来」で、項目は「他人に迷惑をかけていないのでドーピングは個人の自由であると思う」12.1%であった。しかしながらその数値は全体的に低く、体育学専攻大学生のドーピング意識は低いことが明らかとなった。 また、これを競技成績「上位群」と「下位群」の平均値で比較すると、項目で最も高い値を示した「他人に迷惑をかけていないのでドーピングは個人の自由であると思う」以外は全て競技成績「下位群」の方が「上位群」よりも有意に高い値を示した。以上のことから、競技成績が低い体育学専攻大学生は高い学生に比べて、ドーピング意識が高い傾向にあることが明らかとなった。 さらに、ドーピングに関する知識では、満点の学生は20人(2.2%)、全問不正解の学生が147人(16.3%)、平均値は4.02で10問中4問程度しか回答できていなかった。 今後は、アメリカと韓国の学生との比較分析を行い、学会発表と論文投稿を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
自身のケガと新型コロナウイルスの影響で研究活動に支障をきたした。また、移動中の感染なども心配され、渡航が出来なかった。そのため、3カ国のデータ結果の理由付けとなるアメリカの大学と韓国の大学、アンチ・ドーピング機構(KADA)のインタビュー調査ができなかったため、2023(令和5)年度はなるべく早い時期に調査を行い、分析結果を学会発表、論文投稿し、この研究を完成させたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2023(令和5)年度はアメリカの大学と韓国の大学、アンチ・ドーピング機構(KADA)でのフィールド調査を実施し、「ドーピング意識」にどのような「スポーツ規範」が影響を与えるかを明らかにするため、3カ国の比較分析を行う。 その結果から、日本の体育専攻大学生にどのような「アンチ・ドーピング教育」をいつ頃実施するのが効果的か、その内容についても検討を行う。 以上のことから2023(令和5)年度は完成した研究を発表、投稿していく。
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Report
(5 results)
Research Products
(2 results)