幼児のためのアプローチカリキュラム「言葉領域モデルプログラム」の開発と運用
Project/Area Number |
18K18673
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
大島 光代 名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 教授 (00639164)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 幼小接続期 / 特殊音節(拗音・拗長音) / 開発教材「歌遊びゲーム」 / 視覚ー音韻の対連合学習 / 文字認知 / 音韻意識 / 「言葉」領域 / 年長児の言語力 / 「たんけん・ぼうけん・ひらがな」カード / 経験の言語化 / 発達性読み書き障害の前駆症状 / 追跡調査 / 小2の「読み」の力 / 年中児の言葉教材 / せんのれんしゅう / 視認語彙 / 神経衰弱ことばカード / 発達性読み書き障害 / 文字認知・語彙拡充教材の開発 / たんけん・ぼうけん・ひらがなカード / LDサスペクト(予備軍) / 文字認知教材の開発 / ひらがなパズル / アプローチカリキュラム / 聴覚障害児教育 / 言語能力 / ユニバーサルデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
幼児のためのアプローチカリキュラム「言葉領域モデルプログラム」の開発と運用におけるカリキュラムに活用する「特殊音節」教材:「歌遊びゲーム」を開発し、小学校の通級指導教室「ことばの教室」に通う児童2名(小1)を対象に試用した。週に1回10分程度の教材視聴を行い、事前・事後の「平仮名読み課題」の結果を比較した。2名共に特殊音節(拗音・拗長音)の正答率は上昇したことから、その有効性が示唆された。幼小接続期に歌を歌いながら、特殊音節の読み経験を増やしていくことは無理なく実践できる読み支援の方策の一つと考える。 「特殊音節」の拗音・拗長音の「読み」「書き」につまずケースは、発達性読み書き障害(ディスレクシア)、知的障害等の障害児に散見される。特殊音節の「読み」「書き」が困難な場合、読解力に支障をきたす。就学前の幼児教育施設において、文字認知を促進し小学校以降の教科学習を支える「読み」の力の基礎を培うため、遊びを通して「特殊音節」に触れる体験を重ねる必要がある。 日本語の音韻意識を獲得することが、「読み」「書き」の前提となることから、音韻障害ともいわれる発達性読み書き障害児のためには、「視覚ー音韻」の対連合学習を行うことが有効とされる。本開発教材は、歌いながら拗音・拗長音の「視覚:文字」と「音韻:読み」を一致させる対連合学習を行うことができる。「言葉領域モデルプログラム」の中で本教材を位置づけ活用したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
幼児教育施設における保育者及び教員の意識調査を実施することにより、就学前に「言葉領域」においてどのような言葉の力を育む必要があると認識しているか、さらに言語力が十分に身につかず「学びに向かう力」に課題があると思われる年長児に対してどのような支援を行っているかなどを質問紙による質問紙調査の実施が行えていない。この調査には、研究協力者を探し、さらに研究協力園を探す必要がある。 昨年度、研究協力者をみつけることができたが、協力者の環境(大学における業務等)が整わず質問項目の精査段階で滞る状況となった。 今年度、環境が改善したことから、研究への協力が実現する見通しである。本来なら、この質問紙調査を早めに実施することが望ましかったが、コロナ禍の期間中大学も混乱し様々な業務等により、連携体制が取りにくい環境になった結果このような研究の遅れが生じてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
就学後に困難をかかえる発達性読み書き障害児の存在を明確に認識した保育を行うことは、インクルーシブ保育の実現において重要なことである。保育者・教員に発達性読み書き障害の知識が備わることが、遊びをとおした「困難」の改善、「障害予防」につながっていく。「知識があれば意識が変わる」「意識が変われば保育が変わる」ことを前提に、保育者の意識調査をもとに、発達性読み書き障害児等「読み書き」に課題をもつ子ども達への早期支援の方策として、どのような実践が可能であるかを発信するとともに、「言葉領域モデルプログラム」の完成を目指す。
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Report
(5 results)
Research Products
(25 results)