Project/Area Number |
18KK0003
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 1:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | Aichi University of the Arts |
Principal Investigator |
柴崎 幸次 愛知県立芸術大学, 美術学部, 教授 (10315872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 直希 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (00580945)
岩田 明子 愛知県立芸術大学, 美術学部, 非常勤講師 (50830741)
本田 光子 愛知県立芸術大学, 美術学部, 准教授 (80631126)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,940,000 (Direct Cost: ¥13,800,000、Indirect Cost: ¥4,140,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2018: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | サマルカンド紙 / 紙の伝播 / 芸術表現 / ディープラーニング / 和紙 / 紙 / ウズベキスタン / 手漉き紙 / 画像解析 / 世界の紙の伝播 |
Outline of Annual Research Achievements |
サマルカンド紙は8世紀後半、中国からサマルカンドに紙の技術が伝播し出現した紙である。羊皮紙に代わる支持体として、コーランや細密画の発展とともにイスラム世界において進化し、500年の時を経て西洋にも伝播したが、現在技術が断絶し歴史や製法は明らかではない。本研究は、手漉き紙としてサマルカンド紙に焦点をあて、世界の紙の伝播を解明するための調査研究であり、“紙と芸術表現”を中心に国際共同研究を行う。 令和4年度は、タシケントやサマルカンドにて、サマルカンド紙の起源を探求するための国際セミナーの開催を促進した。令和5年5月、ウズベキスタンのサマルカンドにおいて、講演とサマルカンド紙の研究発表を実施し、ウズベキスタン初の研究会の発足を視野に取り組んでいる。 紙の分析調査としては、データアップロードシステムの学習用データの充実を行った。現在データは約3300件となった。11月には、ウズベキスタンを訪れ、滞っていたウズベキスタンのミニアチュール研究に関する図書を令和6年を目標に発行する予定である。また、日本の紙の博物館の機関誌へのサマルカンド紙の記事の投稿や、和紙文化研究会で本研究の活動について報告し、リモート配信した。 国際交流として、古紙の多くのコレクションを持つ、ライプチッヒ国立博物館、バイエルン州立図書館などを訪問し、研究主旨の説明と今後の研究協力を依頼した。 また画像解析では、日本の紙と中国紙の比較分析や、文字などが書かれた資料の紙の調査方法を研究した。文字や図入りの資料について、書画材料で書かれた部分を除いて観察するプログラムを充実させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年3月から、コロナウイルスの影響により海外渡航が困難となり、予定していたセミナーや展示などの開催ができず、国内で可能な、日本の紙の調査、紙の試作などによる検証を進めた。またデータ共有やリモート配信等での情報交流を中心に実施した。しかし、昨今の資材不足などによる、導入予定の顕微鏡の調達などが遅れ、次年度に繰り越すこととなった。 令和4年度は、古紙のコレクションの解析等の研究協力の依頼のためドイツの訪問、及び12月はウズベキスタンへ渡航を実施した。研究協力への信頼回復には至ったが、本格的な古い紙のサンプルなどをさらに扱う調査事業は実施が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今期は事業を延長し、顕微鏡の観察データを、これまでの画像解析の学習用データとして加え、ディープラーニングによる紙の解析の体制を強化する。これまで収集した紙の画像データと顕微鏡写真データを紐付けし、更なる精度の向上を目指し紙片観察システムの増強を行う。 今期は、ドイツで世界の紙の伝播に関する展示報告を行う予定であるが、本研究の海外での周知を促進する発表となり、様々な議論や知識の共有ができるよう活動する。
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