Project/Area Number |
18KK0024
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 4:Geography, cultural anthropology, folklore, and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
外川 昌彦 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70325207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 幸一 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (80272441)
日下部 尚徳 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 准教授 (60636976)
杉江 あい 名古屋大学, 高等研究院(環境学), 特任助教 (10786023)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥15,860,000 (Direct Cost: ¥12,200,000、Indirect Cost: ¥3,660,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2018: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | バングラデシュ / 構造変動 / 地域社会 / ムスリム社会 / 南アジア / 社会変動 / イスラーム化 / ムスリム / 経済成長 / 文化変容 / 地域研究 / 民族誌的研究 / イスラーム / 農村社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本国際共同研究プロジェクトは、経済成長下のバングラデシュの地域社会の構造変動を、現地拠点の研究者と連携した村落調査を実施して、政党や教育機関、NGO団体やイスラーム団体などの多様なバングラデシュ社会のアクターが、地域社会の構造変動の多元的な局面に与える影響を統合的に分析することを目的としている。プロジェクトの5年目にあたる2023年度には、新型コロナ ウイルスの拡大防止対応によって遅れていた現地調査やセミナー、研究打ち合わせをオンラインも活用して実施し、また、現地拠点との連携を取りながら現地研究者と共同で企画した現地調査プロジェクトを実施し、これらの検証結果を有機的に結び付けることで成果の取りまとめを進めた。具体的には、国内研究会と国際セミナーに加えて、2名の現地研究者による、ハラール市場の動向とマドラサ学院の地域社会への影響に関する現地調査プロジェクトを実施した。 現地拠点と共同して実施した現地調査では、特にイスラーム主義運動の村落社会の公的生活に与える影響について、東部チッタゴン県のハタハジャリ・マドラサ学院とその周辺地域での農村調査、及び南部マダリプルの村落社会での事例調査を行い、政府の直接の管理を受けない私立学校を通したイスラーム教育とマドラサ学院の関係者を通した地域社会への影響を検証した。 あわせて、チッタゴン県フォティクチョリ地区では、前近代のムスリム社会の伝統を継承するマイズバンダル教団での調査を現地研究者と共同して行い、ヒンドゥー社会との親和性を持つベンガルのスーフィー文化が、近代の復興運動の担い手となるスーフィー教団を通して再編される過程を検証した。また、近隣のハトハジャリ・マドラサ学院でのインタヴューやファトアーなどの関連資料との対比を通して、ヒンドゥー文化との習合を戒めるマドラサ学院のウラマーの見解や、それが地域社会の宗教実践に与える影響を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの進捗状況として、予定していた研究会は、国内、国外の研究会については、オンラインも活用した国際セミナーを積極的に組織する事で、合計6回を数え、おおむね順調に進展した。これまでの報告者の内訳は、のべ25名の報告者と3名のディスカッサントなどの登壇者を数え、多数の参加者を得て、議論を共有する事ができた。 新型コロナウィルス感染症の拡大防止策として延期となっていた調査計画については、本年で概ね遅れを取り戻すことができたが、最終成果のとりまとめについては、なお期間を要する見込みとなった。特に、マドラサ関連の現地調査では、1990年代には大きな比重を占めていた、NGOが設立・運営するノンフォーラム学校の現状を、ガジプル近郊農村の事例を通して対比的に検証し、コウミ・マドラサの新たな地域社会への影響の拡大が確認された。また、チョットグラム県でのマドラサ学院とスーフィー教団の歴史的関係の問題については、その成果の一部を、ダッカ大学比較宗教学部で開催されたInternational Conference on Sociology of Sufismでの招待講演で報告した。また、その一部は、インド・コルカタ市のThe Bhawanipur Education Society College and Vivekananda Centenary Collegeで開催されたセミナーにおいて、バングラデシュのスーフィー聖者廟をめぐるマイノリティ宗教の問題として取り上げて報告した。 以上から、来年度に向けた現地での政治情勢の不安定化などの懸念事項は指摘されるが、本年度の研究の進捗状況については、おおむね順調に進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方法については、新型コロナウィルス感染症拡大防止策の余波を受けて実施が先送りされてきた研究計画について、現地社会の情勢を踏まえながらその計画を実施するものとする。具体的には、2021-23年度中に実施が予定されながら、そのまま延期となっていた現地調査の実施と、内外の研究会などでの報告が予定されている。このうち、現地拠点を通した現地調査プロジェクトについては、特にバングラデシュ社会との対比から、インド社会でのマイノリティ・ムスリム社会の現状などの、懸案となっていた南アジア地域社会での村落社会の対比的研究の実施が予定されている。具体的には、現地研究者と共同して、インド西ベンガル州の農村社会における村落調査を予定している。ただし、2024年4-6月には、インドでは5年振りの総選挙が実施の予定であり、現地社会の政治情勢などの状況を注視しつつ、現地調査への対応を進めるものとする。 以上のように、現地社会の政治情勢などには様々な制約が予想され、今後の研究の粋尊方策にも関わる懸念事項となっているが、これまでの所、現地研究者と共同した調査プロジェクトは順調に進展しており、その成果は最終年度に向けて、順次、とりまとめ、公開を進める予定である。
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