Study on high spatiotemporal resolution measurement and analysis of human brain activity using ultra-high field functional magnetic resonance imaging
Project/Area Number |
18KK0311
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Cognitive science
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
宮脇 陽一 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (80373372)
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Project Period (FY) |
2019 – 2021
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥11,830,000 (Direct Cost: ¥9,100,000、Indirect Cost: ¥2,730,000)
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Keywords | 機能的磁気共鳴画像法 / 超高磁場 / 時空間分解能 / 血行動態 / 脳・神経 / 感覚・知覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,課題1である超高磁場fMRIを用いた高S/N比かつ高速な脳活動信号計測の実施を行いつつ,課題2である高速計測fMRI信号の高時間分解能解析に取り組んだ.本研究課題の推進にあたり2019年4月1日からの米国立衛生研究所(National Institutes of Health, NIH)滞在下での研究を予定していたが,実際にはそれに先んじて2018年9月初旬からNIHでの滞在を開始した.実験開始までの期間において必要な研修等が多くあったため,それらを先行滞在期間中に実施できたことにより,本研究期間を有効に使って研究を進めることができた. 課題1では,従来使用してきたサンプリングレートの約16倍程度の高速撮像を実現するための計測パラメータの調整および予備データの取得を経て,高品質での脳活動画像データを取得する手法を確立することができた.当初はmulti-echo法を用いることも想定していたが,こうした手法を用いずとも目標が部分的に達成できたため,この手順は今年度においては採用しなかった. こうして確立した実験系を活用し,課題2を進めた.課題2の目的を達成するため,本年度は視覚刺激提示後の脳活動の時間変化を解析した.特に,機械学習の方法を応用することで刺激提示後のどのタイミングからfMRI信号に提示した視覚刺激の情報が表現されているかを定量化した.加えて,視覚刺激提示後の各ボクセルの細かな血行動態反応のタイミングと,視覚刺激の情報表現のタイミングを比較することにより,両者の時間的な関係についての新たな知見を得ることに成功した. 本研究課題としての滞在期間は短くはあったものの,高頻度での実験と解析を効率的に循環させることができ,極めて有意義な滞在および研究の推進を実現することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究開始当初の目的は初年度ながら順調に達成される方向へと向かっており,当初予定していなかった新しい結果も得ることができた.これらはNIHに滞在してのみ得ることができた貴重なものであった.また,研究の実施に伴って,NIHの研究者との人的交流も深めることができ,今後の共同研究の発展にもつながる可能性も見えてきている.これらは本研究課題の理念に即した進展であり,「(1)当初の計画以上に進展している」の評価が妥当であると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,これまで着手した研究課題を継続しつつ,開発した実験手法ならびに得られた知見に基づきながら,ヒト脳活動の高時空間分解能計測・解析の実現を目指す.この目標達成のため,具体的は以下の項目を中心に実施していく方策を検討している. (1)超高磁場fMRIを用いた高S/N比かつ高速な脳活動信号計測 これまで確立してきた手法において,さらに時間解像度ないし空間解像度,あるいはそれらの両方を高める実験的手段を探索する.これにはNIHに再度渡航することが最も効率的であるが,現在の新型感染症の流行状況を鑑みると,今年度中での再渡航は難しいかもしれない.そうした場合には,国内で所有されている他研究機関の超高磁場fMRI計測システムを活用した実験環境の構築を推進する. (2)高速計測fMRI信号の高時間分解能解析 これまでの研究により,高速計測されたfMRI信号から高時間分解能で情報表現を解析する際には,各ボクセルの細かな血行動態反応を考慮することが必要である可能性が分かってきた.この可能性の検証を今年度は進める.加えて,(1)で試みる新しい計測条件で得られた信号を用い,計測の上での時空間分解能と情報表現を解析する上での実効的な時空間分解能の関係性の検証を進める予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)