Comparative cultural clinical psychology research based on international joint research aiming at elucidation and avoidance of superficial listening in inexperienced therapists
Project/Area Number |
18KK0349
|
Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
|
Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
花田 里欧子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (10418585)
|
Project Period (FY) |
2019 – 2023
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥10,530,000 (Direct Cost: ¥8,100,000、Indirect Cost: ¥2,430,000)
|
Keywords | 傾聴 / 初学者 / うわすべり / 臨床心理学 / 臨床心理面接コーパス / 感情推移観測システム(EMO system) / 認知科学 / 聴覚・音声学 / 比較文化臨床心理学 / コミュニケーション |
Outline of Research at the Start |
傾聴はあらゆる臨床心理面接の前提だが、初学者のセラピスト(Th)は、しばしばクライアント(Cl)の話を十分聴くことができない。このとき大抵学んだばかりの心理療法の諸介入を連発する。Clは的外れな介入を一方的に繰り出すThに辟易し来談を中断してしまう。このように介入に集中するがあまり聴いたつもりで聴けていないという傾聴の「うわすべり」現象は、国内外の初学者に共通する深刻な事態であり、いかに解決可能か。本研究は、基課題で提案する初学者における傾聴のうわすべりの解明とその回避の手続きを、日本語母語話者以外の臨床心理面接にも発展させることで、傾聴の文化的な共通性と多様性を明らかにし、解決を促進する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
初学者における傾聴のうわすべりの解明とその回避の手続きを、日本語母語話者以外の臨床心理面接にも発展させることで、傾聴の文化的な共通性と多様性を明らかにし、解決を促進するため、次のように実施した。1.基課題及び海外の臨床心理面接コーパスに対し、本手続きを適用、比較文化臨床心理学の枠組を構築、2.基課題の感情推移観測システム(EMO system)を海外の関連研究者と議論・共有、3.論文共同執筆。 1.および2.については、University of Maltaにおいて構築した多言語臨床心理面接コーパスの検討をUniversity of California, Berkeley他の機関に所属する関連研究者や臨床家による前年度までの検討をふまえて、当該年度はさらに日本語母語話者への還元を促進するために、多言語臨床心理面接コーパスの書き起こしと翻訳作業をほぼ完了することができた。これにより、授業や学会等での教育的なニーズの対応と活用を図った。 3.については、本課題ならびにその基課題がいずれも最終年度となり、本課題による多言語臨床心理面接コーパスならびに基課題による日本語臨床心理面接コーパスの構築がほぼ完了し、両者の比較検討が可能となったことから、うわすべりの発生や解消が言語の違いによって、どのように表現されているのかについて分析を進めている。これにより、傾聴の文化的な共通性と多様性の実際が明らかになりつつある。
|
Report
(5 results)
Research Products
(22 results)