臨床音楽学研究:知的障害者を含む音と言葉による対話の場の構築
Project/Area Number |
18KT0082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 特設分野 |
Research Field |
Orality and Society
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
沼田 里衣 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 特任准教授(テニュアトラック) (10585350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 なほ (ほんまなほ / 本間 直樹) 大阪大学, COデザインセンター, 准教授 (90303990)
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Project Period (FY) |
2018-07-18 – 2021-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 臨床音楽学 / 対話 / コミュニティ音楽療法 / コミュニティ音楽 / 臨床哲学 / 即興音楽 / コミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、音楽学と音楽療法の接合点として議論の端緒にある臨床音楽学について、臨床哲学において蓄積しつつある哲学対話の研究を参照して実践の場を構築し、理論化を行うものである。研究の流れは、①音と言葉による実践研究の実施、②調査・分析、③公開研究会、④理論化という4つから成る。 本年度は、①実践研究として、〈こえ、ことば、音〉の3つの要素を活かした実験的ワークショップ、及び舞台公演を行った。この実践の②調査・分析においては、アートミーツケア学会の分科会において、「こえ、ことば、音による対話~技術や価値観の差異を超えた多様な人々との場づくりから振り返りまで~」と言うタイトルで、これらの3つの要素が層をなしながら進行していく協働の創作プロセスを参加者とともに体験し、考察した。③公開研究会の実施は、前述の学会に加えて舞台公演の振り返りの会、及びアートマネジメント、音楽学を専門とする研究者と公開による議論を行う予定であったが、新型インフルエンザの影響により自粛要請を受け、延期となっている。④については、教育・福祉領域における音楽活動をより柔軟に考えていけるための考え方を即興音楽研究、即興音楽療法研究の二つの議論の流れをもとに整理し、「動いている音楽」というタイトルのもと、日本音楽即興学会の学会誌にて発表し、学会賞を受賞するとともに、音楽づくりによる社会的インパクトをテーマとした国際学会でも発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の4つの流れについて、①と②については概ね順調に進行しており、知的障害者、一般の様々な表現者、アーティストを交えて実践研究を遂行し、調査・分析を行うことができ、次年度に向けた準備を行うこともできた。③については新型コロナウイルスの影響で実施が困難となったことから、やや遅れている。④については順調に進んでいるが、③の研究会の実施が困難となったことから、方法を改めた上で更なる議論が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、知的障害者を含む人々と楽器等を使った対面での実践研究を含むため、新型インフルエンザ蔓延の状況にあって、対話活動の方法を大幅に検討し直す必要があると考えられる。それに応じて、研究全体の方法や目的に関しても少なからず方策を変更せねばならない点も出てくるであろう。計画としては、本年度の詩人をゲストに迎えた実践方法の発展を探り、引き続き分析を加えていくとともに、本年度の学会の分科会で議論した内容を論文にまとめ、発表する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)