Project/Area Number |
19014013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川上 則雄 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (10169683)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 遷移金属酸化物 / 軌道ゆらぎ / フラストレーション / モット転移 / 異常伝導 |
Research Abstract |
本年度は、多バンド/フラストレーション系のモット転移に加えて新たに強相関超伝導の研究に着手した。 1. 空間反転対称性の欠如した系における超伝導 空間反転対称性の欠如した結晶構造を持つCe化合物における異常な超伝導状態が注目を集めている。本領域の公募班の藤本グループと協力して、Ce113系の第二臨界磁場の異常な温度依存性に関して研究を進めた。磁場下で系が量子臨界点に近づくにつれて反強磁性ゆらぎが急激に増幅され、これによって第二臨界磁場の低温での大きな増加がうまく説明できることを示した。重要なポイントは、空間反転対称性欠如によるスピン軌道相互作用によりパウリ極限が大きく増幅され、軌道効果が臨界磁場を決定していることである。 2. 3角格子有機物質でのモット転移と磁気転移 昨年度の研究を継続してフラストレーションの強い3角格子ハバード模型に対してモット転移と磁気転移を調べた。これまでのセル型動的平均場・自己エネルギー汎関数法に加えて、経路積分繰り込み群法を用いて計算を行った。その結果、比較的弱いフラストレーションを持つ系に現れるリエントラント的なモット転移を再現することができた。さらに、最もフラストレーションの強い3角格子では非磁性の基底状態が実現することを示した。この結果は有機伝導体で観測されている結果をうまく説明する。 3.2軌道ハバードモデルにおける磁気転移、軌道秩序転移 昨年度の2軌道ハバード模型における磁気転移・軌道秩序転移の研究を継続して行った。連続時間量子モンテカルロ法を動的平均場理論と組み合わせることで、ホールドープに応じて反強磁性絶縁体のほかに軌道秩序や磁気秩序相が1/4-filling付近に生じることを確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)