Project/Area Number |
19015003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
花輪 知幸 Chiba University, 先進科学センター, 教授 (50172953)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 宇宙物理 / 星形成 / 原始惑星系円盤 / アクリーション / 数値シミュレーション / 理論天文学 |
Research Abstract |
若い連星系での原始惑星円盤へのガス降着を明らかにする新しい数値シミュレーション手法(参照速度法)を開発した。従来の計算法では、重力が強いために、主星や伴星の周囲で計算が破綻しやすかった。この問題を解決するため、参照速度法ではガスの速度(u)を、重力と釣り合う回転成分(w)とそこからの差(v)の2成分に分ける。成分(w)は既知として与えるので、成分(v)の時間変化を記述する方程式をたてると、見かけの重力は極めて小さくなる。これを基礎方程式とするので、参照速度法では極めて高精度の結果を得ることができる。参照速度法によるシミュレーションでは、原始惑星系円盤に発生する渦状衝撃波も鮮明に捉えている。この渦状衝撃波が発生したのは、相手の星の潮汐力によるものと解釈できる。このような構造が鮮明に捉えられたのは、新しい手法の有効性を示す証拠である。また周連星円盤では渦状衝撃波が、連星の公転周期の7割程度の時間尺度で振動することや、その振動が数十公転周期で増幅・減衰することも明らかになった。渦状衝撃波の振動は従来の手法でも捉えられていたが、その振幅の進化までは捉えられていなかった。このシミュレーション手法と結果については、学会で口頭発表するとともに、学術雑誌(ApJ)に投稿した。また眞山氏ほか国立天文台のグループが、近赤外線コロナグラフにより対応する若い連星を観測したので、主星と伴星の質量比を観測天体と揃えたシミュレーションを行い、比較した。観測とシミュレーションのどちらにも主星円盤と伴星円盤をつなぐブリッジが見られた。この成果については眞山氏が筆頭著者として論文を学術雑誌に投稿した。関連する研究として、動的圧縮による星形成に関する論文を学術雑誌に発表した。
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