Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Research Abstract |
1. 高速回転超音波スピンドルモータの回転軸の耐摩耗性の向上を検討した. 多孔性炭素系セラミックス製の回転軸に数種類のグリスを真空含浸し, 摩耗の低減効果を確認した. 動作初期に比較的大きな摩耗が存在したが, 回転軸の接触面が振動子により研磨され, 粗さが低減されたためである. その後の摩耗量は非常に少なく, 回転軸の直径が摩耗により細くなり, 横方向予圧により折れるまでを寿命とすると, 約7,000時間の寿命予測が得られた. 今後, 更に長時間の耐久試験を行い, 摩耗データの収集を行い正確な耐久性を把握する必要がある. また, 回転軸や振動片の材質を引き続き検討する. 2. 非鉛である圧電単結晶・ニオブ酸リチウム(LiNbO3)を用いた薄型超音波モータの駆動特性を検討した. この振動子は負荷の影響を受けやすく, 駆動周波数に対して回転特性に大きな非線形象があった. また, 結晶の異方性を利用して矩形状で縦振動と曲げ振動を結合させる構成を考案し, 振動特性を明らかにした. 超音波モータのステータスとして使用した際に良好な回転特性が得られた. 更に, 電極パターンの工夫により, 2つの結合振動モードの振動特性を近接できることを見出した. 3. 積層圧電斜対称振動子を用いて, 支持方法, 回転軸の接触位置, 回転軸直径の影響を実験的に検討し, 回転特性の改善を試みた. その結果, 少ない電力で高速回転が実象できた. また, 30%を超える高効率が得られた. 4. 予圧用バネを内蔵したL字形超音波アクチュエータを予圧制御することで, 速い立ち上がりで高速回転が得られることを新しく考案した等価回路によって解析した. 立ち上がり時は予圧を大きくし, 高速回転時は予圧を減少させることで, 摩擦すべりが低減できる解析結果が得られた.
|